デジタル大辞泉
「目覚める」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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め‐ざ・める【目覚】
- 〘 自動詞 マ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]めざ・む 〘 自動詞 マ行下二段活用 〙 ( 古くは「めさむ(めさめる)」 ) - ① 眠りから目がさめる。起きる。
- [初出の実例]「やうやうめさめて、いとおぼえずあさましきに、あきれたる気色にて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)空蝉)
- 「目さめてみたれは、刀わきざしも、なぎなたもなふて」(出典:虎明本狂言・悪太郎(室町末‐近世初))
- ② 眠気の去るような思いがする。多く連体修飾に用いる。
- (イ) 新鮮な感じがする。真新しさに驚く。
- [初出の実例]「いづくにもあれ、しばし旅だちたるこそ、めさむる心ちすれ」(出典:徒然草(1331頃)一五)
- (ロ) 驚きあきれる。また、興ざめする。
- [初出の実例]「泊り作らんとて両肌ぬぎの大げはひ、首筋のあたりより、燕の舞ありく景気こそ、目さむる心地はせらるれ」(出典:俳諧・本朝文選(1706)四・説類・出女説〈木導〉)
- ③ 今まで眠っていた感情、知覚、本能などが表面的に働きはじめる。
- [初出の実例]「それだけの好奇心でおぬいさんの心を俺れの方に眼ざめさすのは残酷だ」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)
- ④ 今まで知らなかったことを知ったり理解したりして、人間、あるいは社会人として自覚する。
- (イ) より高い段階、よりよい境遇を目ざすように成長する。
- [初出の実例]「僕達の思想(おもひ)は煙のやうに忍び込んで、労働者も非常な勢で覚醒(メザ)めて来た」(出典:駅夫日記(1907)〈白柳秀湖〉二〇)
- (ロ) 心の迷いが去って、本来の姿に立ち返る。自覚して罪や非を改める。目がさめる。
- [初出の実例]「日本がその本来の姿に目ざめ」(出典:文化防衛論(1968)〈三島由紀夫〉文化の全体性と全体主義)
目覚めるの補助注記
古くは「目+覚(さ)む」と二語であったが、二語の間に助詞の入らない例は便宜上この項に収めた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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