真杉静枝(読み)マスギ シズエ

20世紀日本人名事典 「真杉静枝」の解説

真杉 静枝
マスギ シズエ

昭和期の小説家



生年
明治34(1901)年10月3日

没年
昭和30(1955)年6月29日

出生地
福井県丹生郡清水町

出身地
台湾

学歴〔年〕
台中高女中退

経歴
高女中退後は看護婦などをし、また若くして結婚生活に失敗してからは新聞記者などをする。この頃武者小路実篤を知り愛人としての生活を送る。昭和2年処女作小魚の心」を発表し、以後「大調和」「女人芸術」などに発表する。8年「桜」の同人となり、中村地平同棲する。13年「小魚の心」を刊行戦後は鏡書房を設立したり、原爆少女のために尽くすなどした。また「読売新聞」の身の上相談で好評を博した。他の作品に「松山氏の下駄」「ながれ」「役割」「風の町」などがあるほか、少女小説も多数ある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「真杉静枝」の解説

真杉静枝 ますぎ-しずえ

1901-1955 昭和時代の小説家。
明治34年10月3日生まれ。大阪毎日新聞の記者時代,武者小路実篤(さねあつ)の庇護をうける。昭和13年小説集「小魚の心」を発表,のち「松山氏の下駄(げた)」など私小説的な作品をかく。中村地平と一時同棲(どうせい)。17年中山義秀(ぎしゅう)と結婚し,のち離婚。戦後は「読売新聞」で身の上相談を担当,被爆少女の救護につくし話題となった。昭和30年6月29日死去。53歳。福井県出身。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「真杉静枝」の意味・わかりやすい解説

真杉静枝
ますぎしずえ
(1901―1955)

小説家。福井県出身。神官家系に生まれ、台湾の台中高等女学校中退後、看護婦となる。結婚に破れ、大阪で自活するが、新聞記者時代に武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)の知己を得る。上京して処女作『小魚の心』(1927)を発表したのち、つまずきがちな女の生き方をつづった私小説風の作品を書き継ぐ。中村地平(ちへい)との同棲(どうせい)、中山義秀(ぎしゅう)との結婚はいずれも実らず、第二次世界大戦後には出版社の設立や被爆少女への献身などが話題になったが、不遇のうちに没した。

[金井景子]

『『現代日本文学全集87』(1958・筑摩書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「真杉静枝」の解説

真杉 静枝 (ますぎ しずえ)

生年月日:1901年10月3日
昭和時代の小説家
1955年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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