石南花(読み)シャクナゲ

デジタル大辞泉 「石南花」の意味・読み・例文・類語

しゃくなげ【石南花/石×花】

ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の常緑低木総称深山の渓谷沿いに自生。葉は大形の長楕円形で、裏面赤褐色の毛が密生する。5、6月ごろ、紅紫色の花をつける。ツクシシャクナゲ・アズマシャクナゲ・ハクサンシャクナゲなど。学名、Rhododendron。 春》「―や朝の大気高嶺より/水巴
[補説]書名別項。→石楠

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精選版 日本国語大辞典 「石南花」の意味・読み・例文・類語

しゃく‐なぎ【石南花】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しゃくなげ(石南花)季語・夏 》
    1. [初出の実例]「先日又尺無木一本進之了、依所望進之者也」(出典:大乗院寺社雑事記‐長祿二年(1458)二月三日)
    2. 「落葉松の樹はありとても 石南花(シャクナギ)の花さくとても 故郷遠き草枕 思はなにか慰まむ」(出典:落梅集(1901)〈島崎藤村壮年の歌)
  3. 動物「しゃこ(蝦蛄)」の異名
    1. [初出の実例]「海蝦〈略〉煮ときは淡紫色に変じて、石南花(しゃくなげ)色のごとし。故に、しゃくなぎと云」(出典:重訂本草綱目啓蒙(1847)四〇)

しゃく‐なげ【石南花・石楠花】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ツツジ属シャクナゲ亜属の植物の総称。ツツジ属のうち常緑で厚い葉をつけ、子房や葉に腺状鱗片のないものがこれにはいる。ヒマラヤなどには高木となるものもあるが、日本産のものはいずれも低木で、高さ四メートル以内がふつう。ツクシシャクナゲ、ハクサンシャクナゲ、ホソバシャクナゲキバナシャクナゲが日本に自生し、ツクシシャクナゲにはいくつかの変種がある。石南花・石南は中国産の別種の漢名を誤って用いたもの。しゃくなぎ。しゃくなんげ。しゃくなん。《 季語・夏 》 〔俳諧・誹諧初学抄(1641)〕
  3. ツクシシャクナゲの変種ホンシャクナゲまたは、同種の別変種アズマシャクナゲの異名。
  4. 動物「しゃこ(蝦蛄)」の異名。《 季語・夏 》 〔本朝食鑑(1697)〕

しゃく‐なんげ【石南花】

  1. 〘 名詞 〙しゃくなげ(石南花)〔文明本節用集(室町中)〕 〔大和本草(1709)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「石南花」の解説

石南花 (シャクナゲ)

学名:Rhododendron metternichii var.hondoense
植物。ツツジ科の常緑低木,高山植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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