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江戸時代の食物書。1695年(元禄8)に12巻12冊本、漢文体で刊行された。読み下し本として「東洋文庫」(平凡社)に収録されている。著者は人見必大(ひとみひつだい)で医師が職業。1596年に明(みん)で刊行された『本草綱目(ほんぞうこうもく)』に多分に依拠し、品類も同書に拠(よ)って分類しているが、それをうのみにせず実験的に吟味、検討して、庶民の日常食糧を医者の立場から解説し著述している。12巻中8巻を動物性食品にあてており、ことに魚貝類に多くの紙数を割き、乾魚、塩魚、加工品についても詳しく述べており、民間の行事との関係に言及したり、巷間(こうかん)の諺(ことわざ)の引用もするなど、著者の関心が庶民の食糧に向けられている記述が多い。
[小柳輝一]
『島田勇雄訳注『本朝食鑑』5冊(平凡社・東洋文庫)』
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…江戸初期には,《料理切形秘伝抄》のような庖丁流派の料理書も刊行されるが,流派にとらわれない料理法を記した《料理物語》が,正保(1644‐48),慶安(1648‐52),寛文(1661‐73)と繰り返して版を重ねる一方で,延宝(1673‐81)から元禄(1688‐1704)に至ると,《古今料理集》《合類日用料理抄》など体系性を備えた料理書が成立し,料理法のみならず材料の吟味や取合せの是非までもが語られるようになる。またこの時期には,食物の効能を記した本草書の系譜に属する《日用食用》《本朝食鑑》などが刊行され,茶の湯の影響をうけた《茶湯献立指南》といった料理書も現れた。茶の湯に供される懐石料理は日本料理の展開に大きく作用し,《料理網目調味抄(りようりもうもくちようみしよう)》にもその影響を見ることができる。…
※「本朝食鑑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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