(読み)トリデ

デジタル大辞泉 「砦」の意味・読み・例文・類語

とり‐で【×砦/塁/×寨】

《取り出して築く城の意》
本城の外の要所に築く小規模な城。出城柵塁さくるい
外敵攻撃を防ぐための建造物要塞
[類語](1城郭出城シャトー/(2要塞防塞堡塁土塁防塁本塁孤塁堅塁城塞バリケード

さい【砦】[漢字項目]

人名用漢字] [音]サイ(漢) [訓]とりで
とりで。「砦柵さいさく山砦城砦鹿砦ろくさい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「砦」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] サイ
[字訓] とりで・まがき

[字形] 形声
声符は此(し)。此は柴の省文柴柵。これに石材を加えて防塞としたもので、木砦という語もある。寨・塞(さい)と同義の字である。それぞれ石・土・木を以てとりでを組むもので、もと同源の語である。

[訓義]
1. とりで、石組みを加えた木柵
2. まがき、柴などを組んだかこい。柴と通用する。

[熟語]
砦柵砦堡・砦
[下接語]
営砦・結砦・抜砦・烽砦・立砦・鹿砦

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【城】より

…以上の諸要素を組み合わせてできる平面プランが城の縄張である。 城の種類は,立地によって平城,平山城,山城,丘城,台地城など,機能や規模によって本城,支城(出城),あるいは居城,砦(とりで)の区別があり,支城や出城の中には付城(つけじろ)(向城),陣城,繫ぎ城,番城,狼煙台(のろしだい)などがあるが,見方によって区別は一様でない。これらの区別が可能なのは中世城郭で,近世城郭は大名の居城だけとなった。…

【要害】より

…防御・戦闘性に富んでいること,またはそうした場所を表す語で,〈要害の地〉〈要害堅固〉などと用いるが,中世の城郭用語としては,ある種の城を指す場合と,城内の特定部分を指す場合とがある。前者は砦(取出),堡などと同じく,居城や根小屋に対置して,臨時に詰める戦闘本位の城郭を呼ぶ場合に用いる。後者は〈城中ノ要害〉(《難波戦記》),〈取出の要害〉(《家忠日記》)のように,城の内部でとくに戦闘機能の高い区画を指した。…

※「砦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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