社会生活基本調査(読み)シャカイセイカツキホンチョウサ

デジタル大辞泉 「社会生活基本調査」の意味・読み・例文・類語

しゃかいせいかつ‐きほんちょうさ〔シヤクワイセイクワツキホンテウサ〕【社会生活基本調査】

社会生活基本統計を作成するために、総務省が5年ごとに行う基幹統計調査全国から無作為に抽出した10歳以上の約20万人を対象に、一日の生活時間の配分や余暇時間における主な活動学習自己啓発ボランティア活動スポーツ趣味旅行等)などを調査する。第1回の調査は昭和51年(1976)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「社会生活基本調査」の意味・わかりやすい解説

社会生活基本調査
しゃかいせいかつきほんちょうさ

総務省が1976年(昭和51)から5年ごとに行っている統計調査国民の1日の生活時間配分と過去1年間のおもな活動状況などを調査して、各種行政施策の基礎資料を得ることを目的としている。無作為に選定された世帯を調査員が訪問し、調査票への記入を依頼する形で行われる。調査票には、世帯員氏名、性別、出生年月、教育の状況、就業状態、生活時間や生活行動などに関する項目がある。

 2011年(平成23)の調査は、約8万3000世帯の世帯員約20万人(10歳以上)を対象に行われた。平均睡眠時間は7時間42分で5年前と同水準。有業者の仕事時間は男女共に2001年まで減少が続き、2006年で増加したが、2011年で再び減少している。自由時間の過ごし方としてはパチンコカラオケ、スポーツなどが継続的に低下テレビゲーム、パソコンゲームが上昇している。朝食をとった人の割合は、男女ともに25~34歳がもっとも低く、この年齢層では男性59.5%、女性72.5%となっている。

 また、調査結果を地域別にみると、平均就寝時刻は、秋田県と青森県が22時35分ともっとも早く、もっとも遅い東京都より1時間6分早い。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌に接する時間は、もっとも長い北海道が2時間47分、もっとも短い東京都は2時間10分である。通勤時間は、関東大都市圏(中心市はさいたま市、千葉市、東京都特別区部、横浜市、川崎市。男性1時間32分、女性1時間4分)が男女とももっとも長く、新潟大都市圏(中心市は新潟市。男性48分、女性38分)が男女とももっとも短い。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「社会生活基本調査」の意味・わかりやすい解説

社会生活基本調査
しゃかいせいかつきほんちょうさ

総務省が実施する国民の生活時間・行動に関する調査。統計法に基づき,1976年に開始され,5年ごとに行なわれる。生活時間配分や,余暇(→レジャー)における活動内容を調査し,国民の社会生活に関する基礎資料を得ることを目的とする。指定された調査区のなかから無作為に選定された世帯を対象とし,調査員が配付する調査票やインターネットによる回答を集計するかたちで行なわれる。調査項目は,(1) 指定された連続する 2日間の生活時間の配分,(2) スポーツ,学習・研究,趣味・娯楽,ボランティア,旅行・行楽など,過去 1年間におけるおもな余暇活動。政府機関がこのような調査を実施するようになった背景として,経済の高度成長から低成長への移行に伴って国民意識が生活の量的拡大から質的充実へと大きく方向転換したことや,従来の政府統計が生産,消費,雇用など国民の経済活動の側面にかたよっており,非経済的側面についての統計の整備が課題となっていたことがあげられる。

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