社会科見学(読み)しゃかいかけんがく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

見聞を広めたり、経験を深めるため、歴史的な遺構や先端的な産業施設などを訪ね、訪問先のようすを見学したり、さまざまな体験などをすること。一般的には、児童・生徒の立場では知ることのむずかしい社会の仕組みや仕事の現場を学ぶため、課外活動などとして行われるものである。近年は、一般の社会人が知的好奇心を満たしたり、新たな体験をするためなど、観光旅行の一環として社会科見学に参加するケースが増え、「大人の社会科見学」とよばれている。このような動きは、ユネスコの世界遺産に日本の産業遺産や記憶遺産が登録されるようになった影響が大きい。

 歴史的な産業都市や伝統的な産業をもつ地域では、こうした社会科見学を産業観光という新たな観光の柱として位置づけ、需要の掘り起こしに取り組んでいるところが少なくない。社会科見学(産業観光)の類型としては、以下の五つがある。(1)工場見学型 産業施設の見学や現地でのものづくり体験。(2)産地振興型 ものづくりを背景にした産地巡りや地域イベントなど。(3)一般観光型 地史を学びながら、普段は目に触れにくい産業遺産などを訪ねる都市巡り。(4)人材育成型 ものづくり体験を通した、産業振興や文化の継承。(5)人材募集型 企業訪問や現場体験を通したリクルーティング型の催し。

[編集部 2016年8月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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