神位(読み)シンイ

精選版 日本国語大辞典 「神位」の意味・読み・例文・類語

しん‐い‥ヰ【神位】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 朝廷が、祈願奉斎のために、神社に奉る位階品位と位階と勲位とがあり、本来は、その神社に位田を寄進するのが目的であったが、後には、位階だけを奉った。祭神尊卑に関係はない。神階(しんかい)。かみこうぶり。
    1. [初出の実例]「神位事〈略〉近代は正一位は一向神位に定り候由被仰出候畢」(出典:有職問答(1537頃か)一(古事類苑神祇七))
  3. 神霊の座として設けられたものや場所。
    1. [初出の実例]「又卜にして巫なる者あり。奥に神位を設け、荘厳煥発、人をして敬して之に近かしむ」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初)
    2. [その他の文献]〔周礼‐春官・小宗伯〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神位」の意味・わかりやすい解説

神位
しんい

神階ともいう。神祇に奉授した位階。四品から正一位まで 19階から成る文位と,十二等から一等までの武勲とがある。神位授与は,太政官によってなされたが,また吉田家宗源宣旨 (そうげんせんじ) によるものも行われた。

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世界大百科事典(旧版)内の神位の言及

【神階】より

…神社の祭神に奉った位階のこと。神位ともいう。令には規定はないが,品位(ほんい),位階,勲位の3種があり,品位は正史としては《続日本紀》に749年(天平勝宝1)12月東大寺大仏建立の功により,宇佐八幡大神に一品,比咩(ひめ)神に二品を奉ったとあるのが初めで,四品以上4階ある。…

※「神位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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