一等(読み)いっとう

精選版 日本国語大辞典 「一等」の意味・読み・例文・類語

いっ‐とう【一等】

[1] 〘名〙
① 仏語。差別がなく、平等であること。同一であること。
※正法眼蔵(1231‐53)三十七品菩提分法「在家心と出家心と一等なりといふこと」 〔無量寿経‐上〕
② (形動) (━する) 別のもの、別の場所などが、皆同じ状態、同じ様子であること。いちようなさま。〔日葡辞書(1603‐04)〕
一つ等級。一等級。
太平記(14C後)一七「三公九卿、纔に死罪一等を被宥たれ共」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「其年の暮に一等進んで本官になり」
④ いちばん上の等級。第一等。
蔗軒日録‐文明一七年(1485)一〇月二四日「治脚気中風。雖天下第一等媿也」
⑤ 多くのものの中で、いちばんすぐれていること。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九〈倭屋琴語〉「今此道の一等(イットウ)と称せらる」
トカトントン(1947)〈太宰治〉「このひとたちが、一等をとったって二等をとったって」
[2] 〘副〙
① 一段と。よりいっそう。
難波土産(1738)発端「文句に心を用る事昔にかはりて一等高く」
② 最も。一番。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋「同じ堕胎の幇助でも、医師産婆なぞは一等罪が重いんだからね」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一等」の意味・読み・例文・類語

いっ‐とう【一等】

[名]
第一の等級。一番目順位
一つの等級。一つの階級。「罪一等を減ずる」
いちばん優れている物や事。「一等席」
一等車」の略。
[副]
最も。いちばん。「これが一等いい」
いちだんと。「一等美しく咲き誇る」
[類語]1一位首位/(3白眉ぴか一ベスト最上最善最良1最も一番一級無上至上至高最高最上最良最善随一ぴか一白眉はくびベストナンバーワントップ

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