神崎ひで(読み)カンザキ ヒデ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「神崎ひで」の解説

神崎 ひで
カンザキ ヒデ


職業
日本舞踊

専門
地唄舞

肩書
神崎流宗家(初代)

本名
堀 ひで(ホリ ヒデ)

生年月日
明治32年 5月17日

出生地
東京都 品川

学歴
品川小〔明治45年〕卒

経歴
東京の地唄舞では武原はんと並ぶ名手で、関西に伝わっていた上方舞を東京で伝承普及させた功績者。戦前の政治家、歌舞伎俳優にかわいがられた品川の名妓としても知られたが、幼少より花柳流などの舞踊を学び、その後初代神崎流家元神崎恵舞入門。初代没後の昭和26年神崎ひでを名乗り神崎流2代目家元を継ぎ、46年から宗家。「鉄輪」「葵の上」「珠取り」など能取り物を得意とした。

受賞
紫綬褒章〔昭和42年〕 芸術祭奨励賞〔昭和29年〕「山姥」,舞踊芸術賞(東京新聞)〔昭和46年〕

没年月日
昭和60年 11月26日 (1985年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「神崎ひで」の解説

神崎 ひで
カンザキ ヒデ

昭和期の日本舞踊家 神崎流宗家(1代目)。



生年
明治32(1899)年5月17日

没年
昭和60(1985)年11月26日

出生地
東京・品川

本名
堀 ひで(ホリ ヒデ)

学歴〔年〕
品川小〔明治45年〕卒

主な受賞名〔年〕
芸術祭奨励賞〔昭和29年〕「山姥」,紫綬褒章〔昭和42年〕,舞踊芸術賞(東京新聞)〔昭和46年〕

経歴
東京の地唄舞では武原はんさんと並ぶ名手で、関西に伝わっていた上方舞を東京で伝承普及させた功績者。戦前の政治家、歌舞伎俳優にかわいがられた品川の名妓としても知られたが、幼少より花柳流などの舞踊を学び、その後初代神崎流家元・神崎恵舞に入門。初代没後の昭和26年神崎ひでを名のり神崎流2代目家元を継ぎ、46年から宗家。「鉄輪」「葵の上」「珠取り」など能取り物を得意とした。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神崎ひで」の意味・わかりやすい解説

神崎ひで
かんざきひで
(1899―1985)

上方舞(かみがたまい)神崎流宗家。本名堀ひで。東京・品川に生まれる。6歳で水木歌若の手ほどきを受け、のち花柳(はなやぎ)流を経て23歳で神崎恵舞(えん)に入門。当時恵舞が東京に初めて開いた上方舞の稽古(けいこ)場で修業した。恵舞没後の翌1951年(昭和26)神崎ひでを名のり2世家元となる。早くから箏曲(そうきょく)の米川(よねかわ)文子、地歌の富崎春昇(しゅんしょう)らと組み古曲の復活上演を続け、東京在住の上方舞の名手として活躍。美しい容貌(ようぼう)で、品川に妓籍(ぎせき)があったころはとくに有名であった。格調高い舞で、『鉄輪(かなわ)』『葵上(あおいのうえ)』などに優れる。71年門弟に家元を譲り、神崎秀珠(しゅうじゅ)を名のらせ自身は宗家となったが、絶縁するに至った。同時にひでが分家家元を増やし、今日ではいくつもに分かれている。

[如月青子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神崎ひで」の意味・わかりやすい解説

神崎ひで
かんざきひで

[生]1899.6.17. 東京
[没]1985.10.26. 東京
日本舞踊家。上方舞神崎流2世家元。本名堀ひで。1世家元神崎恵舞 (えん) の門弟で,1937年恵舞が坂東三津五郎の推挙のもとに創設した神崎流を,恵舞没後の 51年8月に相続武原はんと並ぶ,東京では数少ない地唄舞の名手として知られる。代表作は 55年芸術祭文部大臣賞を受賞した『山姥』など。 71年1月家元を門弟の武に譲り神崎秀珠 (ひでじゅ) と名のらせ,宗家となった。神崎流は,ほかに多くの分家家元がある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神崎ひで」の解説

神崎ひで かんざき-ひで

1899-1985 昭和時代の日本舞踊家。
明治32年5月17日生まれ。花柳徳太郎に師事し,徳秀と名のる。のち神崎恵舞(えん)に入門。師の没後,昭和26年神崎流2代目家元をついだ。地歌・箏曲(そうきょく)家の米川文子,富崎春昇らと古典の復活に尽力。武原はんとならぶ地唄舞の名手といわれた。昭和60年11月26日死去。86歳。東京出身。本名は堀ひで。

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367日誕生日大事典 「神崎ひで」の解説

神崎 ひで (かんざき ひで)

生年月日:1899年5月17日
昭和時代の日本舞踊家。神崎流宗家(1代目)
1985年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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