コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

富崎春昇 とみざきしゅんしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

富崎春昇
とみざきしゅんしょう

[生]1880.9.12. 大阪
[没]1958.2.2. 東京
地歌演奏家,作曲家。本名吉倉助次郎。初名左門,前名富吉春琴。文楽人形遣いの名人 1世吉田玉造を祖父に,吉田玉助を父にもつ。4歳で失明,8歳で富崎宗順に入門,17歳で内弟子となった。1904年の師の没後は富筋の代表者となり,1906年に富崎春昇を名のった。1917年上京し,有楽座で地歌独演会を開いて好評を得,翌年からは東京に移住。1948年に日本芸術院会員になり,1955年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。作曲に『蓬生』『春の江の島』『楠昔噺』などがあり,門下に 1世富山清琴がいる。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

とみざき‐しゅんしょう【富崎春昇】

[1880~1958]地歌・箏曲(そうきょく)演奏家。大阪の生まれ。本名、吉倉助次郎。富崎宗順に師事。古典曲の演奏家として活躍。「春の江の島」「蓬生(よもぎゆう)」なども作曲。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

富崎春昇【とみざきしゅんしょう】

地歌・箏曲家。本名吉倉助次郎。文楽人形遣の初世吉田玉助の子。大阪生れ。5歳のとき失明。富崎宗順に師事。1918年上京。大阪系の地歌の古典演奏の第一人者として活躍。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

富崎春昇 とみざき-しゅんしょう

1880-1958 明治-昭和時代の地歌・箏曲(そうきょく)家。
明治13年9月12日生まれ。大阪の人。富崎宗順(そうじゅん)に入門,のち富吉春琴の名をゆるされる。師の没後の明治39年富崎春昇を名のる。大正7年東京にうつり,関西系の地歌を紹介。昭和23年芸術院会員。30年人間国宝。32年文化功労者。門人に富山清琴(せいきん)。昭和33年2月2日死去。77歳。本名は吉倉助次郎。作品に「楠昔話」など。

出典|講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて | 情報 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

とみざきしゅんしょう【富崎春昇】

1880‐1958(明治13‐昭和33)
地歌・箏曲家。盲人。本名吉倉助次郎。文楽の人形遣い吉田玉助の長男。5歳で失明,8歳で大阪富筋の野川流地歌,継山流箏曲家の富崎宗順(1863‐1904)に入門。初め左門と名のり,後に富吉春琴と芸名を許され,師の没後その芸姓を継承,1906年富崎春昇と改名した。18年東京に移住し,東京の地歌・箏曲界に関西系の地歌を導入,とくに長歌,浄瑠璃物,作物(さくもの)などの稀曲を紹介した。温心会を主宰するとともに,笹川臨風主宰の古曲鑑賞会にも出演。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

とみざきしゅんしょう【富崎春昇】

1880~1958) 地歌演奏家。本名、吉倉助次郎。文楽の人形遣い吉田玉助の子。大阪生まれ。四歳で失明し、六歳で富崎宗順の門に入る。古典曲の演奏にすぐれるとともに、「春の江の島」「楠昔噺くすのきむかしばなし」「蓬生よもぎゆう」などの名作を残した。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

富崎春昇
とみざきしゅんしょう
(1880―1958)

継山流(つぐやまりゅう)箏曲(そうきょく)、地歌の演奏家。本名吉倉助次郎。文楽(ぶんらく)人形遣い吉田玉助の長男として大阪市に生まれる。5歳で失明、8歳で富崎宗順に入門。17歳で継山流箏組歌、19歳で野川流三絃本手の伝授を受け、富吉春琴の芸名をもらう。1904年(明治37)師の没後、芸姓を継ぎ、08年富崎春昇を名のる。18年(大正7)東京有楽座で地歌名曲独演会を開き、翌年東京に移住。47年(昭和22)日本三曲協会会長、芸術院会員となり、55年には重要無形文化財保持者に認定、文化功労者に選出。東京に大阪系の地歌をもたらした功績は大きい。レパートリーも非常に多く、とくに繁太夫物(しげだゆうもの)、永閑物(えいかんもの)、作物(さくもの)などの演奏者としても有名。作曲作品に『春の江の島』『残る雪』『嵯峨(さが)の雪』『花の戸』などがある。[平山けい子]
『北条秀司著『富崎春昇自伝』(1954・演劇出版社) ▽藤田俊一著『富崎春昇芸談』(1968・日本音楽社) ▽平野健次解説『富崎春昇地唄集』(1974・日本コロムビア)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の富崎春昇の言及

【大和楽】より

…邦楽に洋楽の発声をとり入れたもので,東明節(とうめいぶし)の影響も認められる。新邦楽の一つの典型とされ,富崎春昇(1880‐1958),宮川源司(清元栄寿郎,1904‐63),原信子(1893‐1979)らが指導者で,代表的な歌い手は岸上きみ(1898‐1962),三島儷子(1905‐88)らであった。68年2派に分裂し,三島改め大和美代葵(みよき)と大和久満(ひさみつ)(芳村伊十七,1938‐ )らの派が活躍。…

※「富崎春昇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

富崎春昇の関連キーワード越野 栄松(1代目)[各個指定]芸能部門越野 栄松(初代)富山清琴(初代)吉田玉造(1世)富山清琴(1世)藤田 俊一富崎 春昇富久 春和富山 清翁富崎 美喜昭和時代繁太夫節神崎ひで大和楽

今日のキーワード

姑息

[名・形動]《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「姑息な手段をとる」「因循姑息」[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

富崎春昇の関連情報