出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…自分自身の肉体を性対象とするオートエロティズム(ナルシシズム),自分と同性を対象とする同性愛,性的に未熟な幼児を対象とする幼児性愛(ペドフィリアpedophilia),老人を対象とする老人性愛(ジェロントフィリアgerontophilia),死体を対象とする屍体性愛(ネクロフィリアnecrophilia),動物(獣,鳥など)を対象とする動物性愛(ゾーフィリアzoophilia,これにもとづく行為が獣姦=ソドミーsodomy),フェティッシュと呼ばれる物品や肉体の一部を性愛の対象とするフェティシズム,親子・同胞と交わる近親相姦など。一方,性目標の異常としては,露出症,窃視症(voyeurism,いわゆる〈のぞき〉),サディズム,マゾヒズム,異性装症ないし服装倒錯(トランスベスティズムtransvestism)などがあげられてきた。異性との性器交接を正常の性交と考えると,これらの行為はいずれも,それによって得られる以上の性的興奮,快感,満足を,これらの性対象や性行為から獲得しようと試みるものとされてきた。…
…S.フロイトによれば,自体性欲の段階では自己の性器に対する関心・注視が見られるが,見る主体が自己から他者に変化することによって露出症の構造が生じる。ちなみに見られる客体の方が変化して他人の性器になったものが窃視症voyeurism(のぞき)である。露出の行為は,他人に嫌悪,恐怖などの感情を引き起こすので,日本の法律では軽犯罪法違反や公然猥褻(わいせつ)罪によって取り締まられることがある。…
※「窃視症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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