紫蘭(読み)シラン

デジタル大辞泉 「紫蘭」の意味・読み・例文・類語

し‐らん【紫×蘭】

ラン科の多年草。湿ったがけなどに生え、高さ約50センチ。葉は長楕円形で、互生する。初夏、紅紫色の花を開く。塊茎を漢方で白及びゃっきゅうといい止血薬にする。観賞用に栽培。朱蘭。《季 夏》「ゆふかぜのしじに―の一トむしろ/万太郎」

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精選版 日本国語大辞典 「紫蘭」の意味・読み・例文・類語

し‐らん【紫蘭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① ラン科の多年草。関東以西の各地の山野にまれに生え、観賞用に庭園・花壇で栽培される。高さ三〇~六〇センチメートル。地下に白色で扁球形の鱗茎がある。葉は茎の下部に四~五個群がって生え、長さ二〇~三〇センチメートルの披針形で下部は鞘となる。初夏、花茎の上部に紅紫色、まれには白色の花が数個咲く。花被はふぞろいで唇弁は三裂する。根を白及根といい、その粉末はひび・あかぎれに効くという。漢名、白及。紫蕙(しけい)。《 季語・夏 》 〔俳諧・毛吹草(1638)〕
  3. ② 植物「ふじばかま(藤袴)」の異名。《 季語・秋 》 〔本朝文粋(1060頃)〕
    1. [初出の実例]「虫の声声うらみつつ、黄菊紫蘭の野辺とぞなりにける」(出典:平家物語(13C前)五)

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