経営社会学(読み)けいえいしゃかいがく(英語表記)Betriebssoziologie

  • Betriebssoziologie ドイツ語

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

企業を一つの人間集団,つまり一つの社会構成体として把握する産業社会学の一分野。たとえば人間疎外,ブルーカラーホワイトカラーの関係,経営者と労働組合との関係,経営における権力企業という環境におかれた個人の行動様式などを解明しようとしている。日本で経営学と称しているものは,ドイツでは,経営経済学,経営社会学,経営科学に3分されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

経営組織を社会学的視点から研究する学問分野。経営組織とは、ある特定の目的を遂行するために結成された社会集団で、公私の企業組織だけでなく、官僚制支配機構をはじめ、研究教育機関、医療機関、宗教団体、政治結社、その他の各種の社会集団で、目的達成のために遂行されている経営活動にまつわる社会的側面が研究の対象となる。とりわけ、企業組織における意思決定過程とその実行過程の社会関係的側面が研究の中心となっている。意思決定過程に関しては、天下り方式の西欧型ビューロクラシーと対照的な、意思決定の積上げ方式である日本特有の稟議(りんぎ)制度の動態に関心が集まっている。また、その実行過程に関しては、より実効性のある成果を期待するために、意思決定への参加の制度化としての各種の経営参加方式の実態に注目する研究が盛んに行われており、とくに自主管理制度や小集団活動の制度化への関心が高い。

 このほか、高度工業化社会における経営環境の変化への対応から、日本の経営風土に根ざした企業内労働組合組織に基づく労使関係のあり方や、終身雇用制度を軸にした雇用従業者のまる抱え的な生活管理、労務管理のあり方の再検討が問題になっている。

[本間康平]

『本間康平他著『産業社会学入門』(有斐閣新書)』『尾高邦雄著『産業社会学講義』(1981・岩波書店)』

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