普及版 字通 「綉」の読み・字形・画数・意味
人名用漢字 18画
(異体字)綉
13画
[字訓] ぬいとり
[説文解字]
[字形] 形声
声符は肅(粛)(しゆく)。肅は細かい文様を構成する意。筆の初文聿(いつ)と、(えん)形の文様に従い、は文。〔説文〕十三上に「五備はるなり」とあり、文をいう。〔詩、秦風、終南〕「黻衣(ふつい)裳」のように、礼装用の衣裳には文を加えた。〔周礼、考工記〕に「畫(くわいくわい)の事、五色を雜(まじ)へ、~五備はる。之れをと謂ふ」とみえる。天子の衣裳には、十二章の文様を加えた。〔唐書、南蛮伝〕に「面蠻」があり、その族には満面に文身を施す俗があった。
[訓義]
1. ぬいとり、えぎぬ。
2. きぎぬ。
3. 字は俗に綉に作る。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕 泥无毛乃(ぬむもの)(箋注)推古紀、、奴比毛乃(ぬひもの)と訓む 〔字鏡集〕 マダラナリ・ヌフ・ヌヒモノ・ヌイイト・イロフ・ニシキノイロ
[語系]
siu、(周)tjiuは声近く、は衣裳に加える五采の文、は方形の盾(たて)に加える稠密な雕飾をいう。(雕)tyuは、いわばその動詞形である。と縮shiukはまた声が近く、文によって縮むことがある。
[熟語]
鞋▶・衣▶・幃▶・▶・▶・▶・楹▶・▶・▶・花▶・画▶・絵▶・閣▶・丸▶・眼▶・綺▶・衾▶・裙▶・▶・閨▶・纈▶・戸▶・虎▶・袴▶・口▶・工▶・轂▶・坐▶・作▶・錯▶・袗▶・刺▶・襦▶・匠▶・牀▶・裳▶・飾▶・鍼▶・図▶・線▶・像▶・帯▶・闥▶・柱▶・腸▶・帳▶・▶・被▶・斧▶・腑▶・服▶・仏▶・文▶・▶・黼▶・房▶・幕▶・面▶・羅▶・履▶・▶・奩▶・楼▶
[下接語]
衣・綺・金・錦・巧・・綵・刺・朱・裳・・被・斧・文・黼・羅・綾
綉
13画
(異体字)
18画
[字訓] ぬいとり
[字形] 形声
声符は秀(しゆう)。と同字。肅(粛)は盾に雕飾を施す意で、その意を織物に移してという。綉はその形声字で俗字。
[訓義]
1. ぬいとり。
[熟語]
綉▶・綉飾▶・綉窓▶・綉帳▶・綉仏▶・綉鸞▶・綉奩▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報