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緩歩動物 かんぽどうぶつTardigrada; water bear; bear-animalcule

6件 の用語解説(緩歩動物の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

緩歩動物
かんぽどうぶつ
Tardigrada; water bear; bear-animalcule

緩歩動物門に属する動物の総称で,和名はクマムシ類多細胞生物としては最小の部類で,体長 1mm以下。体は透明,円筒形で,薄いクチクラにおおわれる。頭部のほかに4胴節があり,それぞれに1対ずつ疣足 (いぼあし) をもつ。足の先端に一般に2本の爪をもち,有爪動物との関連を思わせる。呼吸器系,循環器系を欠き,ときに排泄器も欠く。口には2本の歯針があり,これで植物体に穴をあけて組織液を吸う。コケ類や落葉土壌中に多いが,淡水や海水中にもみられる。環境変化に対する耐性が大きく,乾燥しても仮死状態で数年間は生存可能という。超低温にも耐えることができる。熱帯には比較的少く,高緯度地域ほど世界的な共通種も多く,個体密度も高くなる。世界に約 370種,そのうち日本産は約 100種。袋形動物節足動物の中間におかれるが,進化の過程で退化した動物群と考えられる。

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デジタル大辞泉の解説

かんぽ‐どうぶつ〔クワンポ‐〕【緩歩動物】

動物界の一門。体長0.3~1ミリ。体は紡錘形で、四対の短い歩脚をもち、その先端に爪状突起がある。淡水・海水中、また湿地の土中にすみ、乾燥や低温にあうと仮眠状態となって耐える。熊虫(くまむし)。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

緩歩動物【かんぽどうぶつ】

クマムシ

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世界大百科事典 第2版の解説

かんぽどうぶつ【緩歩動物 water‐bear】

無脊椎動物の一門Tardigrada。動物の体の感じや動作がクマに似ているところからクマムシ門ともされている。環形動物節足動物とを結ぶ動物の一つであって,節足動物へ進化していく途中で退化した一群と考えられる。世界に約700種が知られている。 淡水や海水のほか,湿気のある土地やコケの中にもすむ。体長は1mm以下で,頭部と4節の胴部からなる。体表は薄くてじょうぶなキチン質のクチクラで覆われているが,クチクラに種々の微細構造見られる

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大辞林 第三版の解説

かんぽどうぶつ【緩歩動物】

緩歩動物門に属する微小な動物の総称。環形動物と節足動物をつなぐもので、節足動物へ進化する途中で退化した動物群と考えられている。体長1ミリメートル 以下。体は短紡錘形で、四対の歩脚をもつ。湿地や水中にすみ、乾燥するとボール状になり、仮死状態で数年以上も生き続ける。長命虫。クマムシ。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

緩歩動物
かんぽどうぶつ

動物分類学上、緩歩動物門Tardigradaを形成する動物群。体長1ミリメートル以下の微小動物で、湿ったコケや森林の落葉土中などにすむほか、淡水中や海水中にすむものもある。形態や歩く動作がクマを思わせるところからクマムシとよばれる。世界に約370種、日本からは約30種が記録されている。かつては節足動物門の1綱とされていたが、現在では節足動物への進化の途中で退化した動物群と考えるのが一般的である。体節構造をもつことなどから環形動物門に類縁関係をもつものと推定される。舌形動物門、有爪(ゆうそう)動物門とともに、体制の分化が同程度ということから側節足動物としてまとめられることがある。[武田正倫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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