(読み)イ

デジタル大辞泉 「緯」の意味・読み・例文・類語

い【緯】[漢字項目]

常用漢字] [音](ヰ)(呉)(漢) [訓]よこいと
織物横糸。「経緯
左右・東西方向。「緯度黄緯北緯
儒教教理を説く「けい」に対して)神秘的な吉凶予言を説く書。未来記。「緯書讖緯しんい
難読経緯いきさつ

ぬき【緯】

《「」と同語源》
織物の横糸。ぬきいと。
横に通っているもの。よこすじ。

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精選版 日本国語大辞典 「緯」の意味・読み・例文・類語

【緯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 織物などの横糸。ぬき。また、物事をなす二つの重要な要素のうちの一つをいう。
    1. [初出の実例]「箕は穀の塵を去る器なり。楮皮を割て経とし小竹を緯として織造る」(出典:小学読本(1873)〈榊原芳野〉一)
  3. 東西の方向。地球緯線の方向。⇔経(けい)
    1. [初出の実例]「南北を緯と云ひ、東西を経と云ふ」(出典:和蘭通舶(1805))

よこ‐いと【緯・緯糸・横糸】

  1. 〘 名詞 〙 織物で、幅(の)方向に通っている糸。ぬき糸。〔雅言集覧(1826‐49)〕

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普及版 字通 「緯」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 16画

(旧字)
15画

[字音] イ(ヰ)
[字訓] よこいと

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(い)。は圍(囲)の初文で、囗(い)(城郭)の上下をめぐる形。上は左へ、下は右への足(止)の形。そのように織物の横糸をめぐらすことを緯という。〔説文〕十三上に「絲なり」とみえる。

[訓義]
1. よこいと。
2. よこ、いと、おる。
3. すじみち。
4. 東西を緯、南北を経という。

[古辞書の訓]
名義抄 ヌキ・メグル・マフタテ 〔立〕 ヌキ・オル・イト・オルイト・メグル・アム・タテ

[語系]
(違)hiuiは同声。回huiも声義が近い。

[熟語]
緯侯緯車緯術・緯書緯象・緯緯讖緯世緯説緯俗緯図
[下接語]
経緯・讖緯・地緯・図緯・南緯・符緯・北緯・絡緯・六緯

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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