片側の
原因はまだわかっていません。従来ヒスタミンとの関連が注目されましたが、最近は頭蓋内血管のセロトニンの受容体(厳密には5HT 1B/1D受容体)に結合し、血管を収縮させる作用があるスマトリプタンの皮下注射が有効であることにより、セロトニンとの関係も注目されています。
また、睡眠時に多くみられることなどから、視床下部や
ある一定の期間(多くの場合1~2カ月間)に、連日しかも夜間、明け方のほぼ一定の時間に起こる激しい頭痛で、その起こり方は群発性(1回起こると連日のように起こる)です。激しい頭痛は1~2時間続き、その後自然に軽快しますが、主に睡眠中に発症するために、眠ること自体を恐怖に感じている患者さんも多くみられます。
群発頭痛は機能性の頭痛で、群発頭痛の診断は、主に頭痛の性質や随伴症状などについての患者さんからの情報によってなされます。しかし、脳の器質的疾患を除外して、初めて診断が可能となるため、CTやMRIなどの脳の画像診断も行う必要があります。
強い頭痛を感じたら、早めに神経内科あるいは脳外科の専門医を受診し、診断を確実にして、適切な治療を受けてください。
治療としては、スマトリプタン(イミグラン)のほかに、100%酸素の吸入も有効です。非常に強い頭痛ですが2時間程度で回復するので、内服薬では間に合わないため、最近スマトリプタンの自己注射が認可されました。予防的治療としてカルシウム拮抗薬であるベラパミル(ワソラン)や、ステロイド薬なども用いられています。
荒木 信夫
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
…このような場合には,三叉神経痛と異なって,痛みを生じている部分の感覚は鈍くなっていることが多い。群発頭痛cluster headacheは,主として夜中に片側の眼のまわりに切り裂かれるような激しい痛みを生ずるもので,数十分から数時間続いて自然におさまり,後にはなにも残らないが,数週間から数ヵ月にわたって,同様の発作がくり返される。原因は不明であるが,片頭痛の一種と考えられ,麦角製剤が有効である。…
…頭痛は臨床上最も頻度の高い訴えで,医師に治療を求める患者の半数以上において認められる。頭痛があっても受診しない患者を考慮に入れると,さらに多くの人がなんらかの頭痛を経験していると思われる。頭痛は頭蓋内外の器質的疾患や感染などさまざまな全身性疾患の部分症状としても起こり,また頭痛そのものが疾患の主要症状であるいわゆる機能性の慢性頭痛も多い。前者には適切な治療を欠くと生命の危険のある疾患もあり,他方後者では遺伝素因が大きく関与したり,不安,緊張などの精神的要因によって起こるものもある。…
…頭痛の持続時間も典型的片頭痛より長い。(3)群発頭痛cluster headache 20~30歳代の男性に多く,頭痛発作の持続は20~90分間であり,発作期にはほぼ24時間周期で繰り返される。発作期は数週間続くが,一方で数ヵ月~数年に及ぶ長期の寛解期を有する。…
※「群発頭痛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...
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