夏緑樹林(読み)かりょくじゅりん(英語表記)aestatilignosa; summergreen forest

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

夏緑樹林
かりょくじゅりん
aestatilignosa; summergreen forest

温暖な夏に緑葉をつけて活動し,寒冷な冬に落葉する森林。夏緑高木林は温帯の代表的植物帯をつくり,ヨーロッパで北緯 40°~60°,北アメリカとアジアで北緯 30°~50°の地域に発達。日本では中部で標高 600~1700m,北海道では平地に生じる。クリ,ハンノキ,ミズナラカエデ,シデ,ニレ,トチ,カツラなど混合するが,おおまかには低地のクリ帯,中部のナラ帯,高地のブナ帯に区分される。陰樹のブナが極相林をつくる。陽樹の代表はシラカバ。春から初夏の樹冠の葉が茂る前に,林床にアネモネ属,スミレ属のような春植物が開花結実し,新緑,紅 (黄) 葉,落葉の季節変化が著しい。夏緑低木林は,森林限界付近に小規模のものが普通にみられ,日本の高山にはミヤマハンノキダケカンバタカネナナカマドの低木林がある。

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精選版 日本国語大辞典の解説

かりょく‐じゅりん【夏緑樹林】

〘名〙 夏季緑葉をつけ、冬季には落葉する広葉樹林。日本のクリ、ケヤキ、ブナ、ミズナラ、カエデなどからなる落葉広葉樹林がこれに当たり、この樹林が発達する地域を夏緑樹林帯という。この地域より北では針葉樹林帯、以南では常緑広葉樹林帯が続く。夏緑林。

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世界大百科事典内の夏緑樹林の言及

【森林】より

…樹種にはコルクガシ,ウバメガシなど樹皮の厚いものが多くみられる。
[落葉広葉樹林]
夏緑樹林summer‐green forest四季の移変りがはっきりしていて,乾季のない冷温帯に発達する森林である。夏に葉が茂るが,冬季に落葉する広葉樹林で,日本では普通,落葉広葉樹林といわれている。…

※「夏緑樹林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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