聞直す(読み)キキナオス

デジタル大辞泉 「聞直す」の意味・読み・例文・類語

きき‐なお・す〔‐なほす〕【聞(き)直す】

[動サ五(四)]
一度聞いたことを、もう一度改めて聞く。「念のため日時を―・す」
聞いて、考え直す。
「まことならばこそあらめ、おのづから―・し給ひてむ」〈・八二〉
[類語]聞き返す問い合わせる聞き合わせる聞きただす問い返す尋ね合わせる照会打診聞く問う尋ねるはかただ問い質す質問する発問する借問しゃもんする試問する下問する問い質疑設問諮問問答問題疑問押し問答水掛け論禅問答一問一答自問自答質疑応答

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精選版 日本国語大辞典 「聞直す」の意味・読み・例文・類語

きき‐なお・す‥なほす【聞直】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 悪いことを良いこととして聞く。悪いことも良いことにおきかえて聞く。
    1. [初出の実例]「言寿き鎮(しつ)め奉(まつ)る事の漏(も)れ落(お)ちむ事をば、神直日(かむなほひ)の命・大直日の命、聞直(キキナホシ)(み)直して、平らけく安らけく知ろし食せ」(出典延喜式(927)祝詞(出雲板訓))
  3. 聞いて自分の誤りをなおす。聞いて考えなおす。
    1. [初出の実例]「まことならばこそあらめ、おのづからききなほし給ひてむと」(出典:枕草子(10C終)八二)
  4. 一度すでに聞いたことをまた、聞く。繰り返し聞く。聞き返す。
    1. [初出の実例]「是非物を申さず。〈略〉このうへは猶ききなをすべきよし御さたあり」(出典:春のみやまぢ(1280)四月一六日)
  5. 以前に聞いていたことと違ったことを聞く。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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