尋ねる(読み)タズネル

デジタル大辞泉 「尋ねる」の意味・読み・例文・類語

たず・ねる〔たづねる〕【尋ねる/×訊ねる】

[動ナ下一][文]たづ・ぬ[ナ下二]
所在のわからないものなどをさがし求める。「家出した子を―・ねる」「生き別れの母を―・ねる」
物事のおおもとなどを明らかにしようと調べたり考えたりする。「日本語起源を―・ねる」「真理を―・ねる」
わからないことを人に聞く。質問する。問う。「道を―・ねる」「安否を―・ねる」
[類語](1探す探るあさる探し求める物色する求める見出す探り出す探し出す探り当てる探し当てる探りを入れる探し物模索捜索渉猟家捜し穿鑿ほじくる粗探し探求探検探査探索検索手探り/(3問う聞く伺う質す問い質す求めるはか聞き質す問い合わせる聞き合わせる問い返す聞き返す聞き直す尋ね合わせる照会打診質問する発問する借問しゃもんする試問する下問する問い質疑設問諮問問答問題疑問押し問答水掛け論禅問答一問一答自問自答質疑応答

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尋ねる」の意味・読み・例文・類語

たず・ねるたづねる【尋・訊・訪】

  1. 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]たづ・ぬ 〘 他動詞 ナ行下二段活用 〙
  2. 先に行ったものや所在のはっきりしないものを、何かを手がかりに捜し求める。
    1. [初出の実例]「君が行き日(け)長くなりぬ山多都禰(タヅネ)迎へか行かむ待ちにか待たむ」(出典万葉集(8C後)二・八五)
    2. 「このをのこをたづぬるになかりけり」(出典:更級日記(1059頃))
  3. 物事のみなもと、状況、道理などを明らかにしようとして探り求める。
    1. [初出の実例]「うつせみは数なき身なり山川のさやけき見つつ道を多豆禰(タヅネ)な」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四六八)
    2. 「この扇のたづぬべき故ありて見ゆるを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)
  4. 問いただす。質問する。
    1. [初出の実例]「『いかでありつる鶏(とり)ぞ』などたづねさせ給ふに」(出典:枕草子(10C終)三一三)
  5. 訪問する。人のもとをおとずれる。
    1. [初出の実例]「みわの山いかにまちみん年ふともたづぬる人もあらじと思へば〈伊勢〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋五・七八〇)
    2. 「尾花沢にて清風と云者を尋ぬ」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)尾花沢)

たん・ねる【尋】

  1. 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]たん・ぬ 〘 他動詞 ナ行下二段活用 〙 「たずねる(尋)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「血のこぼれたをたんねて大なつかの中え入てみたれば大なふるいのししが」(出典:玉塵抄(1563)二八)

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