打診(読み)だしん

精選版 日本国語大辞典「打診」の解説

だ‐しん【打診】

〘名〙
① 医者が、患者の胸やなどを指先や打診器でたたき、その音で内臓の状態を察すること。
※金毘羅(1909)〈森鴎外〉「胸部診や聴診をしてしまって」
② 相手方と交渉する際など、前もって様子をさぐるために、相手に少し働きかけ、その反応によって相手の意向を判断すること。
明暗(1916)〈夏目漱石〉一二四「打診(ダシン)を試みたいといふ希望が、お延の方にはあった」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「打診」の解説

打診
だしん
percussion

身体表面を,手指小槌でたたいて,その音によって,内の状態や,胸腔腔中のガスや液の有無を察知する診断法。オーストリアの医師 L.アウエンブルガーが,酒樽をたたいて酒の量を推測するのにヒントを得て考案したという。その後,フランスの内科医 J.コルビザールによって普及した。X線心電図検査などの発達によって,聴診器とともに補助的手段となりつつある。

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百科事典マイペディア「打診」の解説

打診【だしん】

胸,背,腹などの身体表面をたたき,その音や振動によって内部の様子を診断する方法。アウエンブルッガー創始。普通,体壁上に置いた左手中指の上を,右手中指の先でたたく。肋膜病変肝臓(ひ)臓の大きさ,腹水の有無などをみることができる。

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デジタル大辞泉「打診」の解説

だ‐しん【打診】

[名](スル)
医者が患者の胸や背などを指先や打診器でたたき、その音で診察すること。
相手の意向を確かめるために、前もってようすをみること。「各人の意向を打診する」
[類語]聞き出す聞き込む腹を探る問い合わせる聞き合わせる聞きただす問い返す聞き返す聞き直す尋ね合わせる照会聞く問う尋ねるはかただ問い質す質問する発問する借問しゃもんする試問する下問する問い質疑設問諮問問答問題疑問押し問答水掛け論禅問答一問一答自問自答質疑応答

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世界大百科事典 第2版「打診」の解説

だしん【打診 percussion】

胸壁や腹壁をたたいて,その際に生じる響きから肺の病巣の広がりや性質心臓の大きさ,肺と肝臓の境界,腸内のガスの有無などを知る診断法。医学における打診の応用は1761年J.L.アウエンブルッガーによって始められた。宿屋の主人であった彼の父親が,(たる)に酒がどのくらい残っているかを知るために,ときどき樽をたたいていたことがヒントになったといわれている。彼の発案した方法は,片手の指で胸壁を直接たたくものであったが,現在行われている打診法では,通常,左中指の末節の腹面を打診を行う部位の体表に密着させ,その末節の根もとを右中指の先端で速やかに垂直にたたく。

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世界大百科事典内の打診の言及

【パーカッション】より

…打楽器。楽器学上は膜鳴楽器に属する太鼓類と,体鳴楽器に属するマラカスや拍子木などの類との総称で,一般に音程を要求されず,リズムを奏するのに使用する楽器をいう。ただしクラシック音楽界では,マリンバなど旋律を奏するもの(いわゆる旋律打楽器)を含むのが普通。ジャズ,ポピュラー音楽では,多くの場合ドラム・セット以外の打楽器を指し,事実上,コンガマラカス,グイロ,ボンゴなど,いわゆるラテン・パーカッションとほとんど同義である。…

【医療】より

…内科系の診療科目として,内科,小児科,精神科,消化器内科,循環器内科,呼吸器内科,神経内科などがあり,外科系の診療科目として,外科,眼科,耳鼻咽喉科,口腔外科,産婦人科,泌尿器科,皮膚科,整形外科,脳外科,胸部外科,放射線科などがある。
【診断】
 診断とは,患者が訴えるいろいろな病気の症状を,医師が以下のような問診,視診,触診,打診,聴診,および種々の臨床検査によって病気を見きわめることである。診断は,その病気が何病であるかをきめるだけでは完全ではない。…

※「打診」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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