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脊髄炎 せきずいえん myelitis

翻訳|myelitis

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

脊髄炎
せきずいえん
myelitis

本来は脊髄の炎症性疾患の総称であるが,炎症以外のさまざまな原因による脊髄障害も含めて広く用いられることが多い。しかし最近は,非炎症性の脊髄の障害は,脊髄症 myelopathyと呼んで脊髄炎と区別されるようになってきた。

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デジタル大辞泉の解説

せきずい‐えん【脊髄炎】

脊髄の炎症および障害。

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百科事典マイペディアの解説

脊髄炎【せきずいえん】

脊髄の炎症により神経組織が退行する病気。灰白脊髄炎は,ウイルス感染による炎症で,ポリオ帯状疱疹によって起こる。髄膜脊髄炎は,梅毒結核真菌による髄膜炎が波及して起こるものでまれ。

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家庭医学館の解説

せきずいえん【脊髄炎 Myelitis】

[どんな病気か]
 脊髄に炎症のおこる病気で、感染や免疫反応(めんえきはんのう)がきっかけとなっておこります。
 ポリオ帯状疱疹(たいじょうほうしん)などのウイルス感染症によるものは急性に発症しますが、最近は、エイズウイルス感染によるものなど、徐々におこってくる脊髄炎が注目されています。
 一般細菌のほか、結核(けっかく)や梅毒(ばいどく)を原因とする脊髄炎も報告されています。
[症状]
 ふつう、単に脊髄炎といったときには、急性横断性脊髄炎(きゅうせいおうだんせいせきずいえん)のことです。
 予防接種やウイルス感染の後に、急に両下肢(りょうかし)(両脚(りょうあし))がまひし、おもに胸から下にビリビリするしびれ感がおこります。背中や腰に痛みを感じることもしばしばで、排尿(はいにょう)・排便(はいべん)の感覚がなくなり、たまりすぎたり、もらしたりします(膀胱直腸障害(ぼうこうちょくちょうしょうがい))。症状は急速に進行し、数日でピークに達します。
 髄液(ずいえき)を検査すると、たんぱくの量や細胞の数が軽度に増加しています。
[治療]
 急性期(症状の強い時期)には安静を守り、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンを使用しますが、十分な効果がみられないこともあります。
 寝たきりとなって、とこずれや膀胱炎(ぼうこうえん)などの合併症がおこりやすいので、これを予防するためにエアーマットを使用し体位の変換を頻回に行ないます。
 関節の拘縮(こうしゅく)(関節の曲げ伸ばしができなくなる)を防ぐため、早期からのリハビリテーションがたいせつです。

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世界大百科事典 第2版の解説

せきずいえん【脊髄炎 myelitis】

脊髄の炎症性疾患が脊髄炎であるが,必ずしも炎症に限らず,血管障害,圧迫,アレルギー,中毒などによる同様症状のものも脊髄炎と呼ばれることが多い(厳密には炎症以外によるものは脊髄炎というべきではなく,脊髄症,ミエロパシーmyelopathyと呼ばれるべきである)。 急性のものは急性横断性脊髄炎となることが多く,急性に発症,数時間から2~3日で両下肢麻痺,下半身の知覚障害および膀胱・直腸障害を呈する。視神経炎を伴う場合はデビック病Devic’s diseaseと呼ばれ,多発性硬化症の一型である。

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大辞林 第三版の解説

せきずいえん【脊髄炎】

細菌ウイルスなどの病原体による脊髄の炎症性疾患および変性疾患の総称。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

脊髄炎
せきずいえん

ウイルスや種々の感染症、アレルギーなどによって急性ないし亜急性に、びまん性または散在性の炎症が脊髄にみられる病気で、原因不明のものも少なくない。近年、多発性硬化症に似た脱髄性のびまん性散在性の脳脊髄炎が多くみられ、原因不明の脊髄炎の数は著しく減少している。
 症状としては、急性ないし亜急性に四肢の痛み、発熱に引き続き、四肢の弛緩(しかん)性麻痺(まひ)、知覚鈍麻ないし知覚脱失などが、病巣に一致する脊髄節以下にみられ、膀胱(ぼうこう)・直腸障害をおこす。慢性例では病巣以下に褥創(じょくそう)(床ずれ)をおこしやすく、二次性の感染症をおこして死亡することもある。脱髄性脊髄炎はインフルエンザや麻疹(ましん)にかかり、回復したのち、または予防注射などによっておこるアレルギー性の脊髄炎で、白質である脊髄神経路がおもに冒されるが、回復も早く、痕跡(こんせき)を残さず治癒する例が多い。
 治療は、急性期には絶対安静とし、副腎(ふくじん)皮質ステロイドの投与を行うと効果がある。なお、多発性硬化症の一型であるデビック病は、急性の脊髄炎による対麻痺と眼症状(視力低下から完全失明にまで至る視力障害)が同時にみられるもので、視神経(視束)脊髄炎とよばれている。[里吉営二郎]

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