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膜性腎症 まくせいじんしょう Membranous Nephropathy

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家庭医学館の解説

まくせいじんしょう【膜性腎症 Membranous Nephropathy】

[どんな病気か]
 膜性腎症は、免疫複合体(めんえきふくごうたい)(体内に入ったウイルス、細菌、異物などの抗原(こうげん)と、それを無害化する抗体(こうたい)が結合したもの)が、糸球体(しきゅうたい)の基底膜(きていまく)に沈着して腎臓(じんぞう)の濾過(ろか)機能を障害する病気で、子どもにはめったにみられず、おとなネフローゼ症候群(「ネフローゼ症候群」)の原因として重要です。
[原因]
 大部分は、直接的な原因がはっきりしない(特発性(とくはつせい)の)ものですが、B型肝炎(かんえん)ウイルスなどによる感染症、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)、全身性エリテマトーデスなどの膠原病(こうげんびょう)、関節リウマチの治療薬であるD‐ペニシラミンなどの薬剤によるものなど、直接の原因がわかる(続発性(ぞくはつせい)の)膜性腎症もあります。
[検査と診断]
 「膜性腎症の診断基準」は、膜性腎症と診断する際の基準を示したものです。徐々に発病し、たいてい軽いたんぱく尿で発見され、その後しだいにたんぱく尿が進んで、ネフローゼ症候群が現われるようになります。
 まれに、急激なネフローゼ症候群で発病することもあります。ネフローゼ症候群は、原因に関係なく血液が固まりやすくなります。
 膜性腎症でみられるネフローゼ症候群では、とくに血液が固まりやすく、腎静脈(じんじょうみゃく)、脳血管、冠状動脈(かんじょうどうみゃく)(心臓の栄養血管)に血栓(けっせん)(血管に血のかたまりがつまったもの)ができて、脳や心臓が危険にさらされる場合があります。
 また、とくに高齢者の膜性腎症では悪性腫瘍が隠れた原因となっていることもあり、悪性腫瘍がないかどうか調べることもたいせつです。
[治療]
 膜性腎症にかかった後の経過をみると、約半数の人が、特別な治療もされずに治ってしまい、これが膜性腎症の大きな特徴になっています。残りの10~20%は、徐々に腎臓のはたらきが悪くなって、手のほどこしようのない末期腎不全(まっきじんふぜん)におちいります。
 とくにネフローゼ症候群が長引いた場合、後の経過はよくありません。膜性腎症でおこるネフローゼ症候群の多くは、ネフローゼ症候群に第一に使うべき副腎皮質(ふくじんひしつ)ステロイド薬の効きめが悪く、治療に苦労します。

出典|小学館
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