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自噴井 ジフンセイ

大辞林 第三版の解説

じふんせい【自噴井】

地下水が地表に噴出する井戸。扇状地の末端、火山の山麓、単斜や向斜の地質構造の地域などに見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自噴井
じふんせい

揚水を行わなくとも地下水が自然に地上へ湧(わ)き出す井戸。扇状地の扇端部、火山の山麓(さんろく)、堆積(たいせき)盆地の中心部などで深さの異なる井戸を掘ると、井戸の水位は深い井戸ほど高くなり、一定の深さを越える井戸では地下水が自噴する。小規模な自噴井は砂丘の縁辺部や沖積谷の谷底でもみられることがある。英語では自噴井をフローイング・ウェルflowing wellのほかにアーテジアン・ウェルartesian wellともよぶが、この名は北フランスの有名な自噴地帯であるアルトアArtois地方に由来する。
 一般に日本は地下水が豊富で、前述した地形の地域には多数の自噴井が存在した。上総(かずさ)掘りで知られる千葉県の五井(ごい)や市原地区にはかつて1万本以上の自噴井があった。これらの井戸は海岸部の工場地帯における地下水の大量揚水によって一時自噴を停止したが、1980年代なかばから地下水の揚水規制の効果が現れ、自噴を再開する井戸がみられるようになった。しかし全体としては、日本の自噴井は減少傾向にある。地下水が自噴するには、帯水層の上に不透水性の加圧層の存在が必要と考えられていたが、地下水流動系のシミュレーションや野外観測によって、加圧層がなくても自噴しうることが明らかになった。[榧根 勇]

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世界大百科事典内の自噴井の言及

【井戸】より

…ただしエジプトでは,4000年以前に掘抜井戸が掘られていたという。掘抜井戸のうちで地下水が地上に噴出するものを自噴井,しないものを非自噴井という。自噴高は周辺の地形と地質構造に左右され,地下水の涵養域と流出域の標高差が大きく,帯水層の上に不透水層があり,単斜構造を示す地域で大きい。…

【地下水】より

…被圧帯水層に井戸を掘ると,井戸の水位は加圧層よりもかなり上まで上昇する。この水位が地表面より高い場合には地下水は自然に流出できるので,この種の井戸を自噴井という。被圧地下水の水位は不圧地下水のそれより高いのが普通であるが,地質条件によってそうでない場合もある。…

※「自噴井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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