日本歴史地名大系 「船通山」の解説
船通山
せんつうざん
船通山
せんつうざん
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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鳥取県日野(ひの)郡日南(にちなん)町と島根県仁多(にた)郡奥出雲(おくいずも)町の県境にある山。標高1142メートル。『古事記』伝承地で、須佐之男命(すさのおのみこと)が天降(あまくだ)った「肥(ひ)の河上(かわかみ)なる鳥髪(とりかみ)の地(ところ)」とされ、高志(こし)の八岐大蛇(やまたのおろち)を退治して草薙剣(くさなぎのつるぎ)(天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ))を得た所という。「肥の河」は鳥取県の日野川(ひのがわ)か、島根県の斐伊川(ひいかわ)かの論争のすえ、両県神職会の合議で、山頂に天叢雲剣出現之地の碑が立てられている。一帯は古来良質の鋼(はがね)用真砂砂鉄の産地で、たたら製鉄の中心地。九合目の神木のイチイは国の天然記念物で、樹高5.4メートル、根囲8.3メートル、枝張(えだはり)191平方メートルで世界最大の雌株という。比婆道後帝釈(ひばどうごたいしゃく)国定公園内に属し、JR伯備線生山(しょうやま)駅から多里(たり)までバスがあり、頂上まで6キロメートル。
[岩永 實]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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