平安時代宮廷で行われた遊びの一つで、草花をさまざまの趣向にして歌を添えて出し、左右に分かれてその優劣を競い、判者があって審判をなし勝敗を決めた。堀河院(ほりかわいん)后篤子内親王(あつこないしんのう)が1105年(長治2)閏(うるう)2月24日催した花合は有名である。平安中期以後、競合(くらべあわせ)の風潮に伴い各種物合が盛んとなり、器物合(扇、貝)、動物合(鳥、虫)のほか、植物合として、キク、オミナエシ、紅梅、菖蒲(しょうぶ)根、前栽(せんざい)などがその対象となった。
これとは別に、四季の花鳥風月を12か月に配した花かるた(花札)を花合ともいう。平安時代の貝合を江戸時代の文化・文政(ぶんかぶんせい)(1804~30)ごろ、うんすんかるたの方法にあわせて創案したもので、江戸末期から賭博(とばく)にも使われた。
[北條明直]
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…かるたの一種。古くは,〈花かるた〉〈花合(はなあわせ)〉〈武蔵野〉などと呼ばれた。通常48枚の札から成り,1月から12月までの12ヵ月にちなんだ12種類の花や草木がそれぞれ4枚ずつ描かれている。…
※「花合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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