花王
かおう
石鹸・洗剤のトップメーカー。 1887年創業の長瀬富郎商店が前身で,1925年花王石鹸株式会社長瀬商会 (1946年花王と改称) に改組。 35年同系の大日本油脂を分離設立。 40年さらに鉄興社と共同出資して日本有機を設立し,49年花王石鹸と改称,同年大日本油脂は花王を合併して花王油脂と改称,54年花王石鹸は花王油脂を合併,85年現社名に変更。 86年花王化学を吸収合併,88年アメリカのアンドリュー・ジャーゲンズ・カンパニーを買収,89年西ドイツのゴールドウェル・アーゲーを買収。月のマークで知られ,日本のマーケティングの草分け的存在で,昭和 30年代以後の電気洗濯機の普及とともに合成洗剤メーカーとして発展,ライオンと並んでトップメーカーの位置を占める。化粧品部門も好調な伸びをみせる。また「花王製品販売会社」の各地設立で販売体制を強化している。海外進出も積極的に展開するほか,外国企業とも提携を結び,合弁会社を多数もつ。売上構成比は,パーソナルケア 37%,ハウスホールド 38%,サニタリー 13%,油脂製品4%,化成品8%。年間売上高 9245億 9500万円 (連結。うち輸出3%) ,資本金 838億 8700万円,従業員数 6754名 (1999) 。
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花王
正式社名「花王株式会社」。英文社名「Kao Corporation」。化学工業。明治40年(1907)前身の「長瀬富郎商店」創業。昭和15年(1940)「日本有機株式会社」設立。同24年(1949)「花王石鹸株式会社」に改称。同60年(1985)現在の社名に変更。本社は東京都中央区日本橋茅場町。日用品・化粧品会社。洗剤など家庭用品の最大手。食用油「エコナ」や飲料「ヘルシア」など健康食品も手がける。カネボウ化粧品を子会社化し化粧品でも高いシェア。東京証券取引所第1部上場。証券コード4452。
出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報
か‐おう クヮワウ【花王】
〘名〙 花の中で最もすぐれたもの。特に、
牡丹(ぼたん)をいう。
※中華若木詩抄(1520頃)中「
本体の花王と云は、牡丹也。小花王と云は、芙蓉也」
※
俳諧・増山の
井(1663)四月「ふかみ草〈
略〉牡丹 冨貴草 花王」 〔洛陽名園記〕
[
補注]「書言字考節用集‐六」の「桜」の
項に、「桜
サクラ 支那以
二牡丹
一為
二花ノ王
一。日本以
レ桜為
二花ノ王
一」とあるように、日本では桜をいうこともある。
け‐おう ‥ワウ【花王】
〘名〙 (「け」は「花」の
呉音) 仏語。仏または仏土の異称。〔
仏地経論‐二〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
花王 (ハナノオウ・カオウ)
植物。ボタン科の落葉低木,園芸植物,薬用植物。ボタンの別称
花王 (ハナノオウ)
植物。バラ科サクラ属の落葉高木の総称。サクラの別称
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界大百科事典内の花王の言及
【ボタン(牡丹)】より
…遅咲品種に金帝(きんてい)(レエスペランスともいう,黄一重),金晃(きんこう)(アリス・ハーディングともいう,黄万重)などがある。【萩屋 薫】
【牡丹と文化】
[中国]
牡丹は,中国を代表する花として,花王,花神,富貴花など多くの別称をもつ。宋代の洛陽では花といえば牡丹をさした。…
※「花王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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