落着(読み)ラクチャク

デジタル大辞泉 「落着」の意味・読み・例文・類語

らく‐ちゃく【落着】

[名](スル)《古くは「らくぢゃく」》
物事にきまりがついて落ち着くこと。決着。「彼を代表にすることで落着した」「一件落着
近世裁判などの決着がつくこと。
[類語]解決決着決まる落ち着く済む

らく‐じゃく〔‐ヂヤク〕【落着】

らくちゃく(落着)

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精選版 日本国語大辞典 「落着」の意味・読み・例文・類語

らく‐ちゃく【落着・落著】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「らくぢゃく」 )
  2. きまりがつくこと。おちつくこと。決着。決定。
    1. [初出の実例]「句の優美遠長なる体、製のみ有て其の趣向落著(ラクヂャク)の所を知り難し」(出典太平記(14C後)一)
    2. [その他の文献]〔朱子語類‐論語・為政篇下〕
  3. 納得すること。理解すること。はっきりとわかること。
    1. [初出の実例]「無極大極といへども、畢竟なきものに名を付たるにや。聢と落著(ラクヂャク)なりがたし」(出典:都鄙問答(1739)三)
  4. 裁判の決着がつくこと。判決が下ること。また、その判決。
    1. [初出の実例]「公事落着なき間、論人、訴人共に、奉行の宿所へ出入すへからす」(出典:黒川本今川仮名目録‐定(1560頃)一一条)
  5. 江戸時代、人殺し、喧嘩などの判決のように、それですべて決着がつく判決のこと。境界争い、水争いのように、将来にかかわることを判決する裁許に対する語。
    1. [初出の実例]「裁許と落着差別之事」(出典:聞訟秘鑑(古事類苑・法律五八))

らく‐じゃく‥ヂャク【落着】

  1. 〘 名詞 〙らくちゃく(落着)

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普及版 字通 「落着」の読み・字形・画数・意味

【落著】らくちやく

きまりがつく。おちつく。〔朱子語類、二十三、論語五〕當(まさ)に張子横渠)のの如く、行ひ心に慊(あきた)らざる無きを以て之れを解すべし。乃ちり。

字通「落」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の落着の言及

【吟味筋】より

…指令を受けた奉行は白洲に出座して判決を口頭で申し渡すが,死刑の場合は牢屋で下役人が行う。判決の申渡しを落着といい,ただちに刑の執行に移るのが原則である。上訴の制度はなく,誤判を修正するのは恩赦(御赦(おしや))しかない()。…

※「落着」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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