朱子語類(読み)シュシゴルイ(その他表記)Zhū zǐ yǔ lèi

デジタル大辞泉 「朱子語類」の意味・読み・例文・類語

しゅしごるい【朱子語類】

中国思想書。140巻。宋の黎靖徳れいせいとく編。1270年成立朱熹死後、朱熹とその門人との問答を集め、部門別に分類したもの。朱熹の思想を知る貴重な資料

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精選版 日本国語大辞典 「朱子語類」の意味・読み・例文・類語

しゅしごるい【朱子語類】

  1. 中国の儒書。一四〇巻。南宋の黎靖徳編。咸淳七年(一二七一)成立。朱子没後、朱子とその門人との問答を、理気、性理、論語、周子書、老荘、漢唐諸子、作文拾遺など項目別に分け三五門に集録したもの。朱子の思想体系が知られ、経書、性理書や諸子などの解釈書としての役割も果たしている。日本には鎌倉末期に伝来、江戸時代、山崎闇斎学派が尊重した。

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改訂新版 世界大百科事典 「朱子語類」の意味・わかりやすい解説

朱子語類 (しゅしごるい)
Zhū zǐ yǔ lèi

朱子学の大成者朱熹(しゆき)が門人たちと交わした座談の記録集。1270年,黎靖徳(れいせいとく)が記録者別のノート(語録という)を項目別に再編成したもの。全140巻。〈語類〉とは類別された語録のことで,〈理気〉〈鬼神〉〈性理〉〈学〉といった30に及ぶ項目の配列は,そのまま朱子学の俯瞰(ふかん)図になっている。語録というスタイルは遠く《論語》にまでさかのぼることができるが,これを愛用したのは唐代の禅者たちであった。宋代に入ると,儒者もその影響を受け,《張子語録》《二程遺書》といった数多くの語録が生み出されたが,質量ともに群を抜くのがこの《朱子語類》である。朱熹はぼう大な著述を残したが,自己や学問や社会について生き生きと飾り気なく当時の俗語話し言葉)で語った本書は,その中でも異彩を放っている。朱子学研究はいうに及ばず,宋代史研究や近世の俗語研究にとっても,第一級の資料的価値がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朱子語類」の意味・わかりやすい解説

朱子語類
しゅしごるい
Zhu-zi yu-lei; Chu-tzǔ yü-lei

中国,南宋の朱子と門弟との問答を整理し,各部門に分けて編纂したもの。宋の黎靖徳の撰。 140巻。咸淳6 (1270) 年に成る。

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