デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤川八蔵」の解説
藤川八蔵(初代) ふじかわ-はちぞう
享保(きょうほう)15年生まれ。藤川平九郎の子。宝暦2年大坂三桝大五郎座に敵役として出演。のち実悪をへて立役(たちやく)に転じ,初代中山文七と「双蝶々曲輪(ふたつちょうちょうくるわ)日記」で共演,大当たりをとった。明和3年角の芝居の座頭(ざがしら)となる。安永6年12月29日死去。48歳。前名は藤川八太郎(初代)。俳名は八甫。屋号は大坂屋。
藤川八蔵(3代) ふじかわ-はちぞう
安永7年生まれ。2代藤川八蔵の子。大坂で子役として出演,子供芝居の立者(たてもの)となり評判をとる。寛政7年3代八蔵を襲名して立役(たちやく)となり,大坂角の芝居の座本をつとめた。実事を得意としたが,敵役もかねた。文化2年5月28日死去。28歳。前名は藤川八太郎(2代)。俳名は八甫。屋号は大坂屋。
藤川八蔵(2代) ふじかわ-はちぞう
延享4年生まれ。大坂竹田芝居に敵役として出演,のち立役(たちやく)に転じる。安永元年初代藤川八蔵の養子となり,7年2代八蔵を襲名。和実を本領としたが,敵役や力士役も得意とした。天明7年3月9日死去。41歳。初名は藤川伊勢松。前名は藤川柳蔵。俳名は富尾,八甫。屋号は大坂屋。