能楽笛方の流派名。下川丹斎の弟子で禁裏御用を務め,のちに尾州徳川家に仕えた藤田清兵衛重政(1600-77)を流祖とする。現宗家は11世藤田六郎兵衛(ろくろびようえ)(1953- )。能楽協会には5名の役者が登録され,主として名古屋で活躍している。この流儀の音楽構造は森田流に近いが,《猩々乱(みだれ)》の譜が各段異なる,獅子でトリル奏法(装飾音の一種)を用いる,狂言来序(らいじよ)を合ワセ吹キするなど独自な点が多い。その他,アシライの吹出し箇所が他流と異なり,次第の地取(じとり)にもアシライを吹く,中入(なかいり)で送リ笛と知ラセ笛の両方を吹くなど,アシライの笛にも特徴がある。
執筆者:高桑 いづみ
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