札幌市街中心部から南西に約五キロ、同市南区の北部に位置する。標高五三一メートル。新第三紀の基盤岩に更新世初頭の安山岩質溶岩が噴出して形成された。浸食が進んで丸みを帯び、山麓には岩屑性緩斜面が発達している。「後方羊蹄日誌」に「西岸にエンカルシベ小山と云山有。椴木立也。往古より山霊著しき由にて土人等深く信仰せり。余は此処に蝦夷惣鎮守の宮を建んことを建白す。其議未だに否を聞ず」とある。この「エンカルシベ」は当山にあたり、明治六年(一八七三)の札幌郡西部図(北海道大学附属図書館蔵)も当山を「エンカルシベ」と記し、北方の円山を「モイワ山」としている。同二九年の仮製五万分一図では当山を「藻岩山」とし、円山も現在の円山をさしている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報
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