虚血(読み)きょけつ(英語表記)ischemia

翻訳|ischemia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

虚血
きょけつ
ischemia

末梢組織への血液供給が急激に不足する状態。高度の局所貧血といえる。筋無力状態,血圧低下頻脈などが起り,さらに不安感,意識混濁,顔面蒼白,体温下降を起す。原因は,出血,脱水などによって血液量および静脈血還流の急激な減少によるもの (血原性) ,恐怖,激痛,暑熱などのため,血管運動中枢から末梢血管への血管収縮刺激が消失するか,または血管が拡張するためのもの (神経原性) ,心筋梗塞などの際,心筋への血流減少によるもの (心原性) ,血管壁緊張が直接障害を受けるもの (血管原性) がある。治療はその原因,程度に応じ酸素吸入,輸血を行い,血管収縮剤,強心剤中枢興奮剤,副腎皮質ステロイドなどを用いる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

虚血【きょけつ】

局所の貧血で乏血とも呼ばれ,全身性の貧血と区別する。流れ込む動脈血の量が,動脈が圧迫されたり血栓などで閉塞されて減少するために起きる。心臓,腎臓,脳などに起こることが多い。虚血が起きる際の局所の変化は,持続時間,組織の感受性などによって異なるが,虚血が長く続くと組織や臓器の機能低下をきたし,その程度は高等な機能をもつ組織ほどはなはだしい。
→関連項目SPECT

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

きょけつ【虚血 ischemia】

局所の貧血で,乏血ともよばれ,全身性の貧血と区別して用いられる。流れ込む動脈血の量が減少するためにおこる。動脈が圧迫されたり,血栓などによって閉塞されたり,動脈硬化によって内腔が狭窄したりしたときにみられる。このような変化が動脈になくても,収縮や拡張をつかさどる神経の作用によっておこることもある。また,ある局所に充血がおこると他の部分に虚血がおこることもある。虚血がおこると,組織や臓器は蒼白となり,血量が減少するため,その組織や臓器の固有の色を呈する。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

きょけつ【虚血】

臓器や組織に流入する血液の量が必要量に比し著しく減少した状態。その部位に変性・萎縮いしゆく・壊死えしなどをきたす。乏血。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

今日のキーワード

ミレニアル世代

《millennialは、千年紀の、の意》米国で、2000年代に成人あるいは社会人になる世代。1980年代から2000年代初頭までに生まれた人をいうことが多く、ベビーブーマーの子世代にあたるY世代やデ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

虚血の関連情報