蝋石(読み)ロウセキ

デジタル大辞泉 「蝋石」の意味・読み・例文・類語

ろう‐せき〔ラフ‐〕【×蝋石】

緻密ちみつ塊状で、のような光沢触感のある鉱物岩石耐火物原料や紙の平滑剤などに用いる。多く葉蝋石主成分とする鉱石をさすが、滑石カオリンなど似た外見をもつものも含めていうことがある。
石筆のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「蝋石」の意味・読み・例文・類語

ろう‐せき ラフ‥【蝋石】

〘名〙 蝋状の感触を有する軟らかい緻密な岩石や鉱物の総称白色または赤・紫・褐・青・緑色など淡色のものが多い。主成分はアルミニウムの含水珪酸塩。耐火物・陶磁器・石筆・洋紙の製造原料などに用いる。硬度一~一・五。
洒落本辰巳之園(1770)「ろう石を買なら、四日市より、親父橋の彌五郎が所で買ねエ」

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百科事典マイペディア 「蝋石」の意味・わかりやすい解説

蝋石【ろうせき】

なめらかで緻密(ちみつ)で,もろいアルミナ質の鉱物集合体(岩石)で,葉蝋石カオリン鉱物絹雲母,ダイアスポアAl2O3・H2Oなどを主成分とする。色は淡緑,淡黄,灰白色などで,中性〜ケイ長質の火山岩中に塊状・脈状で産する。以前は石筆,印材に使用されたが,今日では耐火物,陶磁器,製紙用クレーなどに用いられる。日本での主産地は岡山県備前市三石。滑石も蝋石と俗称される。
→関連項目白土

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