行政法規に違反する犯罪。自然犯(刑事犯)に対する観念。刑事犯は、法の規定を待つまでもなく社会生活上当然に犯すべからざる道徳的本分に違反し、法益に現実に侵害を加えるために処罰されるべき行為で、それ自体反社会性・反道義性を有するものであるのに反し、行政犯は、行政上の目的のためにする命令禁止に違反し、行政目的に違反するがゆえに反社会性をもつとされる行為である。行政犯に対する刑罰が行政刑罰であり、自然犯に対する刑罰が刑事罰である。刑事犯の規定は、「人を殺したる者は……の刑に処す」というように、人を殺すことは許されないことを前提として処罰規定を置いているのに対し、行政犯の場合には、一定の行為を命令禁止する規定が先行し、これに違反した者を処罰するという規定が置かれるのは、前記の行政犯と刑事犯の違いを反映している。
[阿部泰隆]
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