西宗寺(読み)さいしゆうじ

日本歴史地名大系 「西宗寺」の解説

西宗寺
さいしゆうじ

[現在地名]徳地町大字伊賀地 鳥井ヶ瀬

曹洞宗で安養山と号し、本尊釈迦如来

もと西方寺と称し、阿弥陀如来を本尊とし、「注進案」によれば、創建年次は不明であるが行基の建立といい、東大寺末寺であったという。その後、文永年中(一二六四―七五)一遍の弟子で弘安三年(一二八〇)没と伝える遊阿弥陀仏が再建、前執権北条時頼の牌所としたという。同書所収の弘安六年の安堵状に、

<資料は省略されています>

とみえる。また寺の前の畑の中に「弘安三年八月九日 一字一石遊阿弥陀仏」とある石塔がある。


西宗寺
さいしゆうじ

[現在地名]山科区西野広見町

放鶯山と号し、浄土真宗本願寺派。本尊阿弥陀如来像。寺伝によれば、蓮如山科本願寺の寺地を寄進した山科野村のむら郷の地侍海老名五郎左衛門信忠が、その地の一部を寺地として文明一三年(一四八一)に創建、開祖浄乗を名乗ったという。本願寺中興蓮如上人絵伝(浄専寺蔵)は、浄乗を「尊氏将軍ノ幕下海老名遠江守ノ孫」とする。同年一〇月一八日蓮如下付の寺蔵阿弥陀如来絵像裏書には、「雍州山科野村西中路、願主釈浄乗」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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