デジタル大辞泉
「見証」の意味・読み・例文・類語
けん‐ぞ【見▽証】
《「けんしょう」または「けんじょ」の変化か》傍らで見ること。特に、囲碁・蹴鞠・双六などに立ち合い、勝負の判定をすること。
「かの御碁の―せし夕暮のことも言ひ出でて」〈源・竹河〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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けん‐しょう【見証】
- 〘 名詞 〙
- ① 碁、すごろく、けまりなどの勝負を判定するため第三者が立ち合うこと。けんぞ。けんじょ。
- [初出の実例]「双六(すごろく)を打合けり。〈略〉傍に見証(けんしょう)する者共」(出典:今昔物語集(1120頃か)一六)
- ② そばにいて、事のなりゆきを見ること。また、その人。見物。見物の場にもいう。けんじょ。
- [初出の実例]「種友雖二口論之張本一、不レ下二手刃傷一、何况哉重武只見証許也」(出典:玉葉和歌集‐承安四年(1174)三月二九日)
- ③ 仏語。真の仏性を見きわめること。すでにさとっている自己を知ること。
- [初出の実例]「証中見証なるがゆゑに、夢中説夢なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)夢中説夢)
けん‐じょ【見証・見所】
- 〘 名詞 〙
- ① =けんしょう(見証)①
- [初出の実例]「ある人と双六を打ちけるを、隣にある越前房といふ僧きたりて見所すとて、さまざまのさかしらをしけるを」(出典:古今著聞集(1254)一六)
- ② =けんしょう(見証)②
- [初出の実例]「御家来之喧𠵅に、具足にて見所より走集候儀、向後停止之事」(出典:毛利家文書‐天文一九年(1550)七月二〇日・福原貞俊以下家臣連署起請文)
見証の補助注記
もとは「見証」と書いたか。「見所 ケンジョ」は、「温故知新書」や文明本、弘治二年本、永祿五年本などの節用集に見えるが、「名目抄」にいう「ケンショウ」の短呼に伴う当て字の定着したものと考えることもできる。
けん‐ぞ【見証・見所】
- 〘 名詞 〙 ( 「けんしょう」また「けんじょ」の変化した語か ) =けんしょう(見証)
- [初出の実例]「けんその人などいとおほくゐなみてあはするに」(出典:枕草子(10C終)一四三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「見証」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の見証の言及
【蹴鞠】より
…また庭上には猫搔(ねこがき)というわらで編んだむしろを敷いて風雨にそなえた。出場者は鞠足と野伏(のぶし)と見証(けんしよう)であり,鞠足は8人を普通とし,それぞれ木の下に2人ずつ配置される。野伏は鞠足の補助にあたり,見証は鞠足の行動や鞠の状態の監視をする。…
※「見証」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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