宗谷丘陵(読み)ソウヤキュウリョウ

デジタル大辞泉 「宗谷丘陵」の意味・読み・例文・類語

そうや‐きゅうりょう〔‐キウリヨウ〕【宗谷丘陵】

北海道北部にある丘陵。先端部に宗谷岬がある。氷河凍結融解を繰り返してできた周氷河地形が見られ、標高20メートルから400メートルの平坦でなだらかな丘陵が続く。

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日本歴史地名大系 「宗谷丘陵」の解説

宗谷丘陵
そうやきゆうりよう

北海道最北部にある丘陵。北へ延びる天塩山地が低くなって丘陵化したもので、宗谷地方から留萌地方北部の南北約九〇キロに及ぶ。標高一〇〇―四〇〇メートル。北端は宗谷岬で、東は問寒別といかんべつ川の河谷、西はサロベツ原野天塩遠別えんべつ海岸平野を境界とする。

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改訂新版 世界大百科事典 「宗谷丘陵」の意味・わかりやすい解説

宗谷丘陵 (そうやきゅうりょう)

北海道北部,天塩(てしお)山地のうち天塩川とその支流トイカンベツ川の河谷以北の丘陵地をいう。おおむね100~400mの標高のなだらかな起伏地で,南部に高く,北部に低い。北端部で宗谷岬野寒布(のしやつぷ)岬を突出させ,中央部には幌尻(ほろしり)山(427m),モイマ山(232m)など残丘状の独立峰がある。中部,南部には第三紀の夾炭層が発達し,天北(てんぽく)炭田地帯となっている。トドマツ,エゾマツなど針葉自然林におおわれる部分が多いが,北部は開拓期以来の山火事でほとんど樹木がない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宗谷丘陵」の意味・わかりやすい解説

宗谷丘陵
そうやきゅうりょう

北海道北端部の宗谷岬から南に延びる丘陵。天塩山地(てしおさんち)の延長部分にあたるが、天塩山地とは天塩川の河谷によってくぎられている。南部は標高100メートルから400メートルで、北部に行くにつれてしだいに低くなる。起伏はなだらかであるが、中央部に幌尻(ほろしり)山(427メートル)、モイマ山(232メートル)など残丘状の独立峰がある。中央部、南部には第三紀夾炭(きょうたん)層が発達し、天北炭田(てんぽくたんでん)となっている。埋蔵量は10億トンといわれるが、品位は低く、現在はほとんど採炭されていない。丘陵はトドマツ、エゾマツなどの森林に覆われる部分も多いが、北部は開拓期からの山火事により樹木がほとんどみられない。宗谷岬に近い部分では大規模な草地開発が行われている。

岡本次郎


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宗谷丘陵」の意味・わかりやすい解説

宗谷丘陵
そうやきゅうりょう

北海道北部,天塩山地の北端部を占める丘陵。天塩川が山地を横切る横谷の北岸から,北は宗谷岬まで延び,東はトイカンベツ川の河谷,西は幌延 (ほろのべ) 断層線で境される。南北約 90km,東西約 11~25km。南半部は標高 300~400mで,北に向って低く傾斜。全体的に起伏の小さい山地であるが,中部に残丘状の独立峰が数峰ある。最高峰はポロシリ山 (429m) 。南部にはエゾマツ,トドマツの森林が多いが,北部では乱伐や山火事のあとの植林が十分でなく,クマザサ原野が広い。近年は酪農の発展に伴って牧草地化が進んでいる。

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