(読み)ヒ

デジタル大辞泉 「費」の意味・読み・例文・類語

ひ【費】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]ついやす ついえる
学習漢字]5年
金や物を使って減らす。ついやす。「費消費用空費消費徒費乱費浪費
物の購入仕事のために使う金銭。ついえ。「費目会費学費給費巨費経費工費国費歳費雑費自費失費実費出費食費戦費旅費交際費
[名のり]もち

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精選版 日本国語大辞典 「費」の意味・読み・例文・類語

ひ【費】

  1. 〘 名詞 〙 費用。出費。また、損失
    1. [初出の実例]「費多く益少なし」(出典:新聞雑誌‐三九号・明治五年(1872)四月)
    2. [その他の文献]〔史記‐刺客伝・聶政〕

つうえ【費】

  1. 〘 名詞 〙 「ついえ(費)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「アアつふへなものだ」(出典:咄本・稚獅子(1772)座頭)

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普及版 字通 「費」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音]
[字訓] ついえ・ついやす・そこなう

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は弗(ふつ)。〔説文〕六下に「財用を散ずるなり」とあり、弗に敝・敗の意を含むようである。〔呂覧、禁塞〕に「(こころ)を費やし魂を傷(いた)ましむ」とあり、精神を労することをもいう。〔論語、尭曰〕に「君子は惠なるも費やさず」とあり、費は徒費を意味した。

[訓義]
1. ついえ、ついやす、へらす、ちらす、つかう。
2. むだする、そこなう、もちいる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕費 於止礼利(おとれり)、、加留(かきる) 〔名義抄〕費 ツヒヤス・セム・ク(タ)スス・モチヰル・チル・カカヤク

[声系]
〔説文〕に費声として木部の一字を収め、〔玉〕に沸の異文としてを収め、「泉の涌出(ようしゆつ)する皃なり」という。金文に「伯」という名がみえ、費に刀を加える形である。(割)・罰などと同じような意を含む字であるかもしれない。

[熟語]
費捐・費解・費句費耗・費才・費財・費散・費詞・費事・費時・費辞・費日・費消・費心・費神・費銭・費力
[下接語]
会費・学費・官費・給費・巨費・虚費・鉅費・空費・軍費・経費・献費・工費・公費耗費・国費・歳費・私費・資費・辞費・奢費・出費・消費・冗費・食費・戦費・損費・徒費・入費・縻費・浮費・游費・用費・乱費・濫費・旅費・礼費・路費・労費・浪費

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【直】より

…〈あたえ〉ともよむ。費,費直とも表記され,主として大化改新以前の地方豪族である国造(くにのみやつこ)に授けられ,改新以後は,その国造の後裔である郡司とその一族とが,この姓を有している場合が多い。直の語義は諸説あるが,アタヒ(値)と同根で,匹敵するものの意で,かつて天皇と同等の権力を持って地方の政治を行っていた国造を〈あたひ〉と呼んだことに由来するといわれている。…

※「費」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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