軍監(読み)グンゲン

精選版 日本国語大辞典 「軍監」の意味・読み・例文・類語

ぐん‐げん【軍監】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぐんけん」とも )
  2. 令制で、出征時における部隊指揮官。第三等官。将軍、副将軍に次ぎ、軍曹、録事の上の地位
    1. [初出の実例]「凡将帥出征。兵満一万人以上。〈略〉軍監二人」(出典令義解(718)軍防)
  3. 奈良平安時代陸奥国の鎮守府の職員。
    1. [初出の実例]「鎮守軍監正六位葛井連立足〈略〉授外従五位下」(出典:続日本紀‐天平宝字四年(760)正月丙寅)

ぐん‐かん【軍監】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 軍事の監督をする職。また、その人。
    1. [初出の実例]「征夷使軍監の家に生るる心は、武略を先とす事なれば」(出典:御伽草子・俵藤太物語(室町時代物語大成所収)(室町中))
    2. [その他の文献]〔漢書‐王莽伝・中〕
  3. ぐんげん(軍監)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の軍監の言及

【監軍】より

…参謀本部独立8日後の1878年12月13日に監軍本部条例により創設。監軍は,1868年東征時に兵隊の監視を任務とした軍監の機能,71年創設の陸軍三兵本部のもつ軍隊の教育・軍紀・風紀などの監視指導の任務を受け継いだほか,平時における検閲・軍令事項の執行,戦時における師団司令長官要員としての任務を有した。監軍本部の創設は統帥権独立制度の一環として行われた。…

※「軍監」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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