郵便料金を表す証票が印刷してある日本郵便発行の封筒兼用の便箋(びんせん)。1900年(明治33)以来の封緘(ふうかん)葉書、第二次世界大戦後の便箋兼用の切手付き封筒(1948)、簡易書簡(1949)、簡易てがみ(1958)の流れを継いで、1966年(昭和41)7月1日の郵便法(昭和22年法律165号)改正に伴い郵便書簡と改称されたのがその始まりである。罫(けい)が印刷されている部分に通信文などを書き、折り目に沿ってフラップを折り畳み、封をすれば、そのまま低料金の第一種郵便物となる。総重量25グラムを超えない範囲なら、内部に薄いものを封入することもできる。手軽に利用できるので、ミニレターの愛称がつけられている。1981年の郵便科金の全面的な値上げのとき、郵便書簡だけは旧料金(50円)のまま据え置かれ、葉書と書状の中間料金という経済性が買われ、その利用価値が見直された。その後、1994年に60円、2014年から62円、2019年には63円と値上げされたが、2017年6月以降は郵便葉書と同額となっている。
[今井 修]
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…航空機の使用は1919年の航空郵便の試行に始まり,漸次拡充を見たが,東京~大阪~福岡間の航空郵便が正式に開設されたのは29年のことである。航空機の利用は従来は速達扱いの場合に限られていたが,66年10月から普通扱いの小型通常郵便物(定形郵便物,郵便書簡,郵便はがき)の,82年5月から本土~沖縄間,沖縄県内相互間で大型通常郵便物の,同年6月からは全国で速達小包郵便物の航空機輸送を開始した。一般に遠距離には航空機や鉄道,近距離には自動車がそれぞれ使用されていたが,84年2月には鉄道主体の輸送体系を自動車主体の体系に大改正し,86年10月には鉄道郵便局を全廃した。…
※「郵便書簡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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