酢豚(読み)スブタ

デジタル大辞泉 「酢豚」の意味・読み・例文・類語

す‐ぶた【酢豚】

下味をつけて揚げ豚肉といためた野菜を合わせて、甘酢あんをからませた中国料理

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精選版 日本国語大辞典 「酢豚」の意味・読み・例文・類語

す‐ぶた【酢豚】

  1. 〘 名詞 〙 中華料理一種。下味をつけて揚げた豚肉と、野菜をいためて甘酢あんをからめたもの。
    1. [初出の実例]「中華料理のスブタの匂いに似て」(出典:青春怪談(1954)〈獅子文六〉汗)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「酢豚」の意味・わかりやすい解説

酢豚
すぶた

中国料理一つで、日本の人々に広く愛好されている。中国料理名は古滷肉(クールーロウ)、古滷老肉(クールーラオロウ)、糖醋溜塊肉(タンツーリウコワイロウ)という。料理法からいえば溜菜(リウツァイ)(油で揚げたもの、または炒(いた)めたものにあんをかけた料理)の一種で、一般に溜菜はもっとも中国料理らしいものとされる。あんをかけると舌に滑らかな感触を与え、また熱いものが冷めにくくなるので美味で、日本人の好みにあう。作り方は、豚肉を1.5センチメートル角に切り、酒、しょうゆをまぶしてしばらく置く。これにかたくり粉をよくまぶして、一切れずつ油で揚げておく。野菜としてはタケノコシイタケタマネギニンジンピーマンなどをそれぞれ一口ぐらいの大きさに切り、タケノコ、ニンジンはゆでておく。中華鍋(なべ)に油を熱して野菜をそれぞれ炒め、緑色のものは除いて、炒めた野菜全部を鍋に返す。これに少量のスープと酒、しょうゆ、砂糖を加えて味つけをしてから、揚げた肉も加え、味がまんべんなくいきわたったとき、酢と少量のかたくり粉で濃度をつける。最後に緑色のピーマンを加えて仕上げ、温めておいた器に盛り付けて供する。この料理は、酢と砂糖のきいた濃厚な味のほうがよい。また、酢を加えてからは手早く仕上げないと肉が硬くなるので、とくに注意を要する。好みによっては肉の下味におろしショウガやニンニクを用いてもよく、家常菜(チヤチャンツァイ)(総菜(そうざい))にも宴会席にも本菜としてよい。

[野村万千代]

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百科事典マイペディア 「酢豚」の意味・わかりやすい解説

酢豚【すぶた】

クーローヨー(古滷肉)のこと。中国料理の一種で,本来は豚肉の大型の角切りをとろ火で煮つめたもの。一般には豚肉を2cmぐらいの角切りとし,あらかじめ片栗粉をまぶして揚げ,シイタケ,たけのこ,ネギなどの野菜とともにいため,甘酢餡(あん)をからめる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酢豚」の意味・わかりやすい解説

酢豚
すぶた

中国料理の一種。中国名をこ咾肉 gu-lao-rouという。おもに南部の広東省,福建省の料理で,揚げた3~4cm角の豚肉を野菜と一緒に煮て,甘酢で味つけし,片栗粉でとろみをつけたもの。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「酢豚」の解説

すぶた【酢豚】

中国料理の一つ。角切りにして下味をつけ片栗粉をまぶして揚げた豚肉と、炒めた野菜を合わせ、甘酢あんをからめたもの。甘酢あんにはケチャップを用いる場合もある。

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