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量子仮説 りょうしかせつquantum hypothesis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

量子仮説
りょうしかせつ
quantum hypothesis

黒体放射のエネルギースペクトルを説明するため,M.プランクが 1900年に提出した仮説。振動数νの光を放出・吸収する場合,そのエネルギーは連続的でなく,hν を単位とする不連続な量の放出・吸収だけが許される。 hプランク定数という。この考えは,エネルギーの連続性を基盤とする古典物理学の自然観と正面から対立し,また仮説として導入する必然性も少いと思われたが,量子力学の成功とともに疑う余地のないものになった。

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デジタル大辞泉の解説

りょうし‐かせつ〔リヤウシ‐〕【量子仮説】

1900年にプランクが放射公式を導く際に仮定した考え。放射のエネルギーは最小単位量(エネルギー量子)の整数倍に限られるというもの。従来の連続的な値をとるとする古典論に対して新しい考えを与え、量子論の発端となった。プランクの量子仮説

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大辞林 第三版の解説

りょうしかせつ【量子仮説】

マックス=プランクが1900年に放射公式を導くために用いた考え方。放射を放出・吸収する振動子のもつエネルギーは、ある単位量(振動子の振動数 ν とプランク定数 h との積)の整数倍に等しいというもの。量子論の端緒となった。プランクの量子仮説。

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世界大百科事典内の量子仮説の言及

【光】より

…このことは前期量子論によって説明が与えられたが,その端緒となったのはM.プランクが黒体放射のスペクトルを説明するために用いたエネルギー量子の考え方である。彼は放射(電磁波)とエネルギーをやりとりして平衡状態になっている空洞の壁を振動子の集合とみなし,この振動子のエネルギーが,エネルギー量子hνを単位としたとびとびの値しかとれないとしたのである(プランクの量子仮説)。これに対しアインシュタインは振動数νの放射そのものがエネルギー量子hνから構成されているとし,光(電磁波)はエネルギーhνをもつ粒子としてふるまうと考えれば光電効果が説明できることを示した(光量子仮説)。…

【プランク】より

…ところが完全だと思われていたウィーンの公式が長波長領域において実験と異なることがH.ルーベンスらによって指摘され,プランクは再検討を余儀なくされた。1900年10月,内挿法によって実験と一致する新分布式(プランクの放射則)を発表,その後ボルツマンの熱力学の原子論的解釈に従ってエントロピーを検討し,エネルギー要素ε=hν(hはプランク定数,νは振動数)という概念を導入,共鳴子の放射の吸収・放出は,このエネルギー要素の整数倍でしか起こらないとする量子仮説によって新分布式を理論的に基礎づけ,同年12月,これを発表した。プランクの成功は,電気的な実験測定手段の新段階に負うた実験的結果を踏まえ,熱放射固有の実在から規定される原理(分布則)に対して,理論的に基礎づけるにふさわしい方法を意識的に追求していったところにある。…

※「量子仮説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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