金属、合金、セラミックスなどのように不透明な物質の構造を観察するための顕微鏡で、反射型顕微鏡ともいう。植物や動物の細胞などを観察する通常の光学顕微鏡(生物顕微鏡または透過型顕微鏡という)の場合には試料の裏側から光を当て、透過してきた光を対物レンズと接眼レンズとによって拡大する。これに対して金属顕微鏡では、対物レンズと接眼レンズとの間にガラス板または直角プリズムを組み込んで試料の前面から光を当て、反射してきた光を対物レンズと接眼レンズとによって拡大する。倍率は約1000倍が限度であり、これ以上の拡大には電子顕微鏡が使用される。
[西沢泰二]
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…したがって生物顕微鏡用対物レンズは厚さ0.17mmのカバーグラスが間に入ることが前提として設計されているのが特徴である。(2)金属顕微鏡 金属試料のように不透明な物体表面の観察のためのもので,対物レンズと接眼レンズの中間にハーフミラーをおき,これにより導入された照明光で試料表面を照らし(落射照明),その反射光を観察する。対物レンズはカバーグラスを前提にしない設計であり生体用のものと異なる。…
※「金属顕微鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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