長崎県大村湾の北西の入口、西海(さいかい)市西彼町(せいひちょう)と佐世保(させぼ)市針尾島との間にある瀬戸。伊ノ浦瀬戸(いのうらせと)ともいう。幅350~500メートル。水深30メートル内外。潮流はわが国有数の急潮の一つで、節句(せっく)潮(旧暦3月3日)には、内外の潮の落差は1メートル以上を示し、激流は直径5~10メートルの渦潮を生ずる。『肥前国風土記(ふどき)』に記載されている「速来門(はやきのと)」は、この瀬戸のこととされている。この瀬戸によって、久しく佐世保方面と西彼杵(にしそのぎ)半島との交通は切断され、半島は陸の孤島であったが、この瀬戸に西海橋が架橋(1955)された。また2006年(平成18)には新西海橋(西海パールライン)が開通した。
[石井泰義]
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…湾内ではボラ,タイなどの刺網や一本釣り,カタクチイワシの地引網などの漁業が行われ,また江戸時代に大村藩により採取されていた天然真珠に代わる養殖真珠の生産が,今は西岸の形上(かたがみ)湾を中心に行われている。湾口に針尾島があり,外洋とは針尾(伊ノ浦)瀬戸と早岐(はいき)瀬戸によって通じているが,湾の海水の移流は少なく,湾中央部には夏季に海底水が無酸素化する現象がおこり,また赤潮も発生した。近年は湾岸に造成されたニュータウンや工業団地,大村市の箕(み)島に建設された長崎空港など,湾の水質を悪化させ,湾内漁業に悪影響を与える要因が増えている。…
…主産業は農業で,ミカン,スイカ,米,バレイショの栽培,肉牛肥育,養豚が行われ,近年施設園芸が増加している。佐世保市と結ぶ西海橋は,1955年に完成した固定アーチ橋で,その下の針尾(伊ノ浦)瀬戸は日本三大急潮の一つとして多くの観光客を集める。真珠養殖発祥の地であるが,現在は行われていない。…
…さらに,第2次大戦後に行われた観潮橋,早岐瀬戸大橋などの架橋により,本土と通じた。南の西彼杵(にしそのぎ)半島との間の針尾瀬戸(伊ノ浦瀬戸)は急潮をもって知られ,アーチ橋の西海橋(支間長216m)が架かる。西部ではミカン栽培農家が多いが,東部では稲作農家が多い。…
※「針尾瀬戸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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