阪南(読み)ハンナン

デジタル大辞泉 「阪南」の意味・読み・例文・類語

はんなん【阪南】

大阪府南西部の市。繊維工業が盛ん。タマネギなどの野菜も産出。山中渓やまなかだに温泉がある。平成3年(1991)市制人口5.7万(2010)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「阪南」の意味・読み・例文・類語

はんなん【阪南】

  1. 大阪府南西部の地名大阪平野南端和泉山脈西端の北麓にあり、大阪湾に面する。古くから和泉紀伊を結ぶ要衝として開け、江戸時代には紀州街道山中宿として栄えた。現在は大阪・和歌山両市の近郊住宅都市。平成三年(一九九一)市制。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「阪南」の意味・わかりやすい解説

阪南(市)
はんなん

大阪府南西部の市。大阪湾に面する。1972年(昭和47)南海(なんかい)と東鳥取(ひがしとっとり)の2町が合併して阪南町となり、1991年(平成3)市制施行。南部は和泉(いずみ)山脈で、北西に向かって泉南丘陵、さらに海岸平野に至る。海岸沿いに南海電気鉄道南海本線と国道26号、山手をJR阪和線と阪和自動車道が通じる。中世には熊野街道、近世には紀州街道が通じ、主邑(しゅゆう)尾崎を中心に和泉木綿、紋羽(もんぱ)(厚手の織物)を産した。現在も特繊紡績を主に繊維工業が盛ん。平地は米、野菜、タマネギ、丘陵地はミカンと和泉瓦(がわら)の産地であった。近年住宅開発が進み、大阪市のベッドタウン化が著しい。山中川の渓流沿いに山中渓温泉(やまなかだにおんせん)がある(宿泊施設はない)。鳥取郷の総社として知られる波太神社(はたじんじゃ)の本殿と末社三神社は国の重要文化財。面積36.17平方キロメートル、人口5万1254(2020)。

[位野木壽一]

『『阪南町史 史料編』(1977・阪南町)』『山元六合夫著・刊『阪南市誌――「親が子に語る阪南市史」と民俗・歴史・地理』(2001)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「阪南」の意味・わかりやすい解説

阪南[市] (はんなん)

大阪府南西部の市。1972年南海町と東鳥取町が合体,改称。1991年市制。人口5万6646(2010)。和泉山脈北西斜面に位置し,大阪湾に臨む。海岸沿いの平野部を国道26号線と南海本線が走り,背後の山間部を阪和自動車道とJR阪和線が貫通する。泉州紡織工業地域の一角を占め,特に泉大津市で製造されるカーペットや毛布用の糸の生産が多い。農業は米作とタマネギ栽培が盛ん。1960年以降,住宅用地が次々と造成され,人口が急増している。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「阪南」の意味・わかりやすい解説

阪南[市]【はんなん】

大阪府南部の市。1991年市制。大阪湾に臨み和泉山脈の北西斜面を占め,市域の70%が山地。近世の綿作を基盤とし主集落の尾崎を中心として紡織工業が発達した。農業は米作,タマネギなど野菜・ミカン栽培を行うが,昭和40年代以降宅地化が進み大阪市,和歌山市のベッドタウンとなっている。阪和線,南海電鉄本線,阪和自動車道が通じる。南東部に山中渓(やまなかだに)温泉がある。36.17km2。5万6646人(2010)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android