デジタル大辞泉
「除」の意味・読み・例文・類語
じょ〔ヂヨ〕【除】
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のぞ・く【除】
[1] 〘他カ五(四)〙 (古くは「のそく」)
① 取って、そこから出す。取ってすてる。排除する。
※
仏足石歌(753頃)「大御足跡を 見にくる人のいにし方 千世の罪さへ 滅ぶとぞいふ 乃曾久
(ノソク)とぞ聞く」
※隆信集(1204頃)雑一「二条院の御時殿上のぞかれたりしつぎのとしの春臨時祭の舞人にて」
③ その中に加えないようにする。除外する。
※
今昔(1120頃か)一九「物食ぶる間、寝入などして候ふ程を除ては、申し付て候ふ事なれば」
※
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八「その
児子の為にとて、別に除き置けるものなり」
④ 罪を犯したり
謀反を起こしたりした者を殺す。誅す。
[2] 〘他カ下二〙 (一)に同じ。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「Nozoque, uru(ノゾクル)」
じょ‐・する ヂョ‥【除】
〘他サ変〙 ぢょ・す 〘他サ変〙
① (旧官を除いて新官に任ずる意) 官職につかせる。役につかせる。
※古文真宝笑雲抄(1525)八「除と云は、叢林なんどに
蔵主の官を除して
首座になすを云ぞ。〈略〉
天子の
御恩を蒙て尋洗馬の官に除せらるるぞ」
② 除く。取り去る。
③ 割り算をする。割る。
※
随筆・昆陽漫録(1763)二「三十里を二百五十里にて除すれば、四町三分二厘となる。これにて明の
一里、いまの四町十九間二分にあたることしるべし」
のぞく【除】
※簠簋内伝(14C後頃か)二「〔除〕者一切解除日也、故掃除、
療病、炭抓、煤掃、精進、沐浴等吉、自余凶」
のぞか・る【除】
〘自ラ四〙 なくなる。とりはらわれる。
※大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)九「漸く瘳え除
(ノソカ)て
首領を存すること得たり」
※百座法談(1110)三月八日「
悪業煩悩の病もすなはちのそ
かり」
のぞこ・る【除】
〘自ラ四〙 自然に除かれて消え失せる。除いた
状態になる。
※
書紀(720)斉明三年九月(北野本訓)「纔
(ひたし)彼の地
(ところ)を観るに、病自づからに蠲消
(ノソコリ)ぬと云云」
じょ ヂョ【除】
〘名〙
① とりのぞくこと。
② わること。わりざん。除法。「加減乗除」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報