雲母坂(読み)キララザカ

デジタル大辞泉 「雲母坂」の意味・読み・例文・類語

きらら‐ざか【雲母坂】

京都市東部の修学院から比叡山に至る坂道延暦寺への勅使参向にも用いられた。勅使坂。不動坂。

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精選版 日本国語大辞典 「雲母坂」の意味・読み・例文・類語

きらら‐ざか【雲母坂】

  1. 京都市左京区、修学院から比叡山へ登る坂。曼殊院(まんじゅいん)東側からはいり、四明岳を西に望み、中堂に至る。不動坂。勅使坂。西坂

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日本歴史地名大系 「雲母坂」の解説

雲母坂
きららざか

鷺森さぎのもり神社の北、林丘りんきゆう寺の東を経て音羽おとわ川沿いに四明しめだけ延暦根本中堂に至る約五〇町の山路。「京羽二重」に「比叡山西坂本よりの道なり」という。「山州名跡志」は「此坂向王城諸山ノ中第一ノ高山ニテ旦夕雲覆ヘリ。京師ヨリ是レヲ見レバ、此坂雲ヲ生スルニ似タリ。仍テ云雲母坂也」とするが、「園太暦」観応二年(一三五一)一月一三日の条には、その趣を異にする「幾良々坂」の字があてられている。延暦寺への勅使参向に用いられ、勅使坂・表坂ともいう。歌学書「能因歌枕」に「つらら坂」とあるが、これは誤写と思われる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雲母坂」の意味・わかりやすい解説

雲母坂
きららざか

京都市東部、左京区修学院(しゅうがくいん)から比叡(ひえい)山へ至る道。京都側からの最古通路で、叡山の僧兵が強訴(ごうそ)のときもこの坂を下ったという。延暦(えんりゃく)寺への勅使参向にも用いられたので勅使坂ともいう。北白川からの白川越えより距離は短いが険しく、八瀬(やせ)から四明(しめい)岳にケーブルカーが通じ、白川越えがドライブウェーとなった現在では、ほとんど廃道となっている。

織田武雄

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