雲泥の差(読み)ウンデイノサ

精選版 日本国語大辞典 「雲泥の差」の意味・読み・例文・類語

うんでい【雲泥】 の =差(さ)[=差別(さべつ・しゃべつ)・=相違(そうい)・=変(か)わり・=違(ちが)い・=懸隔(けんかく)・=隔(へだ)て]

  1. 天と地ほどの隔たり。非常に大きな違い。
    1. [初出の実例]「故にデウスのそんたいとは天地雲泥(ウンデイ)差別(シャベツ)といひてもなをあまり有」(出典:どちりいなきりしたん(一五九二年版)(1592))

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故事成語を知る辞典 「雲泥の差」の解説

雲泥の差

非常に大きな違いのたとえ。

[使用例] 夏ならば無心にあか蜻蛉とんぼが飛び、帽子や人の手や、また時には眼鏡の縁にさえとまるのどかさ、都会蜻蛉とは雲泥の差であると書いてあった[川端康成雪国|1937]

[由来] 「後漢書きょうしん伝」に出て来る話から。二世紀の中国でのこと。そうという人物が、世を避けて山奥に隠れ住んでいる矯慎を慕って、手紙を出しました。その書き出しには、「『雲に乗る(矯慎が雲の上のような世界で暮らしていること)』と『泥を行く(自分が俗世間で生活していること)』のように、あなたと私は住んでいる世界は異なりますが、いつも慕っております」とあったそうです。

〔異形〕雲泥の違い。

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